有効求人倍率ってそもそも何?最新トレンドについても解説
2024/05/14
2024/05/14
転職を成功させるには、タイミングを見極めることが非常に大切です。転職がしやすい時期であれば内定を獲得しやすく、好条件を提示してもらえる傾向にあります。しかし、時期によっては選考を通過できず、納得のいく結果が出にくいかもしれません。
医療業界は安定した業界ですが、それでもタイミングによって転職難易度は異なります。
転職する時期を見極める基準のひとつが「有効求人倍率」です。新聞やニュースなどで見聞きする機会が多い単語ですが、詳しい内容を知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、有効求人倍率の概要や最新データ、医療業界の転職市場のトレンドなどについて解説します。
医療業界は安定した業界ですが、それでもタイミングによって転職難易度は異なります。
転職する時期を見極める基準のひとつが「有効求人倍率」です。新聞やニュースなどで見聞きする機会が多い単語ですが、詳しい内容を知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、有効求人倍率の概要や最新データ、医療業界の転職市場のトレンドなどについて解説します。
有効求人倍率とはどんなもの?定義や計算方法などを紹介
有効求人倍率とは、求職者一人あたり何件の求人があるかを示す指標です。厚生労働省が、全国のハローワーク(公共職業安定所)のデータを毎月取りまとめて公表しています。雇用・失業・景気の動向を知るうえで、非常に重要な数値です。
有効求人倍率は、有効求人数÷有効求職者数で算出します。
有効求人数は、ハローワークに登録されている求人のうち該当月に新規登録された求人数と前月から繰り越された求人数を合計したもの。有効求職者数は、該当月にハローワークに新規申し込みした求職者数と前月から繰り越された求職者の合計です。
有効求人数が100で有効求職者数が50の場合、有効求人倍率は2倍。有効求人数が100で有効求職者数が200の場合、有効求人倍率は0.5倍となります。
厚生労働省が発表する有効求人倍率を見ると「季節調整値」という記載があります。季節調整値とは、毎年同じ時期に発生する有効求人倍率の変動を取り除いて、より正確に雇用・失業・景気の現状を反映するよう調整した値を指します。
例えば、農業就業者の場合、業務が忙しい春から夏にかけては人数が増え、秋・冬には人数が減ります。調整をしないと、求人数や求職者数の増減が季節によるものなのか、雇用・失業・景気の変動によるものなのかわかりません。
有効求人倍率が高い場合は、求職者一人あたりの求人数が多く転職しやすい「売り手市場」です。逆に有効求人倍率が低い場合は、転職へのハードルが高い「買い手市場」といえます。
有効求人倍率が1の場合は、求人数と求職者数が同じでバランスがとれた状態です。
有効求人倍率を確認することで、今の転職市場の状況がわかり、転職に向けた戦略を立てやすくなります。
有効求人倍率は、有効求人数÷有効求職者数で算出します。
有効求人数は、ハローワークに登録されている求人のうち該当月に新規登録された求人数と前月から繰り越された求人数を合計したもの。有効求職者数は、該当月にハローワークに新規申し込みした求職者数と前月から繰り越された求職者の合計です。
有効求人数が100で有効求職者数が50の場合、有効求人倍率は2倍。有効求人数が100で有効求職者数が200の場合、有効求人倍率は0.5倍となります。
厚生労働省が発表する有効求人倍率を見ると「季節調整値」という記載があります。季節調整値とは、毎年同じ時期に発生する有効求人倍率の変動を取り除いて、より正確に雇用・失業・景気の現状を反映するよう調整した値を指します。
例えば、農業就業者の場合、業務が忙しい春から夏にかけては人数が増え、秋・冬には人数が減ります。調整をしないと、求人数や求職者数の増減が季節によるものなのか、雇用・失業・景気の変動によるものなのかわかりません。
有効求人倍率が高い場合は、求職者一人あたりの求人数が多く転職しやすい「売り手市場」です。逆に有効求人倍率が低い場合は、転職へのハードルが高い「買い手市場」といえます。
有効求人倍率が1の場合は、求人数と求職者数が同じでバランスがとれた状態です。
有効求人倍率を確認することで、今の転職市場の状況がわかり、転職に向けた戦略を立てやすくなります。
有効求人倍率の最新トレンド!職種別の有効求人倍率も紹介
ここでは、厚生労働省が2024年3月29日に発表した2024年2月分の有効求人倍率など、最新データを、全体・都道府県別・職種別に紹介します。(※1)(※2)
2024年2月の全国有効求人倍率(季節調整値)は1.26倍で、前月より0.01ポイント低下しています。求人数よりも求職者の方が多く、やや売り手市場といえるでしょう。
2023年2月の全国の有効求人倍率(季節調整値)は1.34倍なので、1年間で0.08ポイント低下しています。
ただし、正社員有効求人倍率(季節調整値)は1.01倍と、前月を0.01ポイント上回っています。有効求人倍率の多少の上下はあるものの、転職市場全体に大きな変化は見られないといえるでしょう。
就業する都道府県別に2024年2月分の有効求人倍率(季節調整値)を見ると、最高は福井県の1.89倍、最低は大阪府の1.06倍です。
パートを除いた2024年の職種別の有効求人倍率についてまとめました。
建築・土木・測量技術者や介護サービス職、医療従事者、営業職、情報処理・通信技術者の有効求人倍率が高く、求職者にとって有利だといえるでしょう。しっかり準備をすれば、希望の転職を実現できる可能性は十分あります。
一般事務の有効求人倍率は低く、他の職種と比べると仕事を見つけるハードルが高いことがわかります。
(※1)一般職業紹介状況(令和6年2月分)について | 厚生労働省|厚生労働省
(※2)参考統計表
(1)全体
2024年2月の全国有効求人倍率(季節調整値)は1.26倍で、前月より0.01ポイント低下しています。求人数よりも求職者の方が多く、やや売り手市場といえるでしょう。
2023年2月の全国の有効求人倍率(季節調整値)は1.34倍なので、1年間で0.08ポイント低下しています。
ただし、正社員有効求人倍率(季節調整値)は1.01倍と、前月を0.01ポイント上回っています。有効求人倍率の多少の上下はあるものの、転職市場全体に大きな変化は見られないといえるでしょう。
(2)都道府県別
就業する都道府県別に2024年2月分の有効求人倍率(季節調整値)を見ると、最高は福井県の1.89倍、最低は大阪府の1.06倍です。
(3)職種別
パートを除いた2024年の職種別の有効求人倍率についてまとめました。
建築・土木・測量技術者や介護サービス職、医療従事者、営業職、情報処理・通信技術者の有効求人倍率が高く、求職者にとって有利だといえるでしょう。しっかり準備をすれば、希望の転職を実現できる可能性は十分あります。
一般事務の有効求人倍率は低く、他の職種と比べると仕事を見つけるハードルが高いことがわかります。
職種 | 有効求人倍率 |
---|---|
建築・土木・測量技術者 | 7.09倍 |
介護サービス職 | 3.46倍 |
医師・歯科医師・獣医師・薬剤師 | 3.25倍 |
医療技術者 | 3.21倍 |
保健師・助産師・看護師 | 2.48倍 |
営業職 | 2.43倍 |
その他の保健医療従事者 | 2.07倍 |
情報処理・通信技術者 | 1.74倍 |
一般事務職 | 0.36倍 |
(※1)一般職業紹介状況(令和6年2月分)について | 厚生労働省|厚生労働省
(※2)参考統計表
医療業界の転職市場ってどうなの?最新トレンドを解説
これまで有効求人倍率などのデータをもとに、転職市場全体について解説してきました。ここでは、医療業界における最新トレンドを解説します。
2024年前半は、医療業界の求人が増加すると考えられています。ここでは、製薬業界と医療機器業界にわけて解説します。
医療のグローバル化によって、外資系の製薬メーカーが日本に新規参入するケースが増加しています。日本法人設立に伴い、MR・製造・研究を中心に求人が増えているため、特に製薬メーカーへの転職を希望する求職者にとってはチャンスの多い時期です。
また、日本法人の立ち上げによってマネジメント層の募集が増加するかもしれません。
また、「CSO(医薬品販売業務受託機関)」や「CRO(医薬品開発業務受託機関)」への業務委託が進み、業界の構造が変化していることも求人の増加に影響しています。
・CSO
MRの派遣や製薬会社の営業・マーケティングを代行する会社です。CSOに所属するMRを「コントラクトMR」といいます。
・CRO
医薬品の安全性・有効性を確認する治験をサポートする会社です。
特にCSOでは、積極的にMRの採用を進めています。新型コロナウイルスの感染拡大などを背景にオンライン化が進み、製薬メーカーのMRが医療機関を訪問する機会が減少しています。そのため、製薬メーカーは常に多くのMRを雇用するのではなく、新薬発売など必要なタイミングでCSOからコントラクトMRを派遣してもらうスタイルに切り替わりつつあります。
そのため、MR経験者はもちろんMR未経験者にも、コントラクトMRとして転職するチャンスはたくさんあります。
品質管理部門を中心に研究所や工場関連の職種のニーズも高く、特に経験者が求められています。
医療機器メーカーの多くは、営業職の採用を積極的に行っています。画像診断や治療アプリなどAIやIT技術を活用した新しい医療機器が登場しており、その商材を売り込む営業職のニーズが高まっているためです。
また、近年の傾向として、MRなど医療業界の営業職が、医療業界向け広告代理店や医療機関の経営コンサルティング会社へ転職するケースが増えています。
2024年前半は、医療業界の求人が増加すると考えられています。ここでは、製薬業界と医療機器業界にわけて解説します。
(1)製薬業界
医療のグローバル化によって、外資系の製薬メーカーが日本に新規参入するケースが増加しています。日本法人設立に伴い、MR・製造・研究を中心に求人が増えているため、特に製薬メーカーへの転職を希望する求職者にとってはチャンスの多い時期です。
また、日本法人の立ち上げによってマネジメント層の募集が増加するかもしれません。
また、「CSO(医薬品販売業務受託機関)」や「CRO(医薬品開発業務受託機関)」への業務委託が進み、業界の構造が変化していることも求人の増加に影響しています。
・CSO
MRの派遣や製薬会社の営業・マーケティングを代行する会社です。CSOに所属するMRを「コントラクトMR」といいます。
・CRO
医薬品の安全性・有効性を確認する治験をサポートする会社です。
特にCSOでは、積極的にMRの採用を進めています。新型コロナウイルスの感染拡大などを背景にオンライン化が進み、製薬メーカーのMRが医療機関を訪問する機会が減少しています。そのため、製薬メーカーは常に多くのMRを雇用するのではなく、新薬発売など必要なタイミングでCSOからコントラクトMRを派遣してもらうスタイルに切り替わりつつあります。
そのため、MR経験者はもちろんMR未経験者にも、コントラクトMRとして転職するチャンスはたくさんあります。
品質管理部門を中心に研究所や工場関連の職種のニーズも高く、特に経験者が求められています。
(2)医療機器メーカー
医療機器メーカーの多くは、営業職の採用を積極的に行っています。画像診断や治療アプリなどAIやIT技術を活用した新しい医療機器が登場しており、その商材を売り込む営業職のニーズが高まっているためです。
また、近年の傾向として、MRなど医療業界の営業職が、医療業界向け広告代理店や医療機関の経営コンサルティング会社へ転職するケースが増えています。
まとめ
有効求人倍率とは、求職者一人あたり求人がいくつあるかをあらわす指標です。毎月厚生労働省が発表しており、有効求人倍率が高ければ売り手市場、低ければ買い手市場になります。
最新の有効求人倍率である2024年2月分の有効求人倍率(季節調整値)は、1.26倍でやや売り手市場だといえるでしょう。
2024年前半の医療業界の転職市場は、製薬メーカー・医療機器メーカーどちらも、求人数が増加すると考えられています。特に、MRや医療機器営業のニーズは高く、チャンスが増えるでしょう。
医療業界への転職を考えている方は、チャンスを逃さないよう早めに動き出すことをおすすめします。まずは、医療業界専門の転職エージェントや転職サイトを利用して、どのような求人があるのかチェックするなど、情報収集からスタートしましょう。
最新の有効求人倍率である2024年2月分の有効求人倍率(季節調整値)は、1.26倍でやや売り手市場だといえるでしょう。
2024年前半の医療業界の転職市場は、製薬メーカー・医療機器メーカーどちらも、求人数が増加すると考えられています。特に、MRや医療機器営業のニーズは高く、チャンスが増えるでしょう。
医療業界への転職を考えている方は、チャンスを逃さないよう早めに動き出すことをおすすめします。まずは、医療業界専門の転職エージェントや転職サイトを利用して、どのような求人があるのかチェックするなど、情報収集からスタートしましょう。
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