医療業界の転職は売り手市場で今がチャンス?メリット・デメリットを紹介
2024/03/22
2024/03/22
「今の転職は売り手市場」といった言葉を聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。転職における「売り手市場」とは、企業の求人数に対して求職者数が少ない状態を指します。逆に「買い手市場」は、企業の求人数に対して求職者数が多い状態です。
売り手市場は、求人数が多いため内定をもらいやすいなど、求職者にとって有利な状況です。
現在は、医療業界をはじめ多くの業界で売り手市場が続いています。転職市場は景気の動向などによって変化するため、転職をするのであれば今がチャンスかもしれません。
この記事では、現在の転職市場の現状や、売り手市場で転職するメリット・デメリットについて詳しくまとめました。
売り手市場は、求人数が多いため内定をもらいやすいなど、求職者にとって有利な状況です。
現在は、医療業界をはじめ多くの業界で売り手市場が続いています。転職市場は景気の動向などによって変化するため、転職をするのであれば今がチャンスかもしれません。
この記事では、現在の転職市場の現状や、売り手市場で転職するメリット・デメリットについて詳しくまとめました。
転職は売り手市場って本当?現状について詳しく解説
転職市場の現状について、全体と医療業界それぞれについて解説します。
厚生労働省が発表した「一般職業紹介状況(令和5年12月分及び令和5年分)について」によると、2023年度の平均有効求人倍率は1.31倍で、2022年度を0.03ポイント上回っています。
有効求人倍率の推移を見ると、2011年度から右肩上がりで伸び、令和2年度に大幅に下降。その後、徐々に回復し2022年度以降は安定した数字になっています。
2018年度やその前後に比べると有効求人倍率は低いものの、現在は売り手市場といえます。多くの業界で求人数が豊富で、転職のチャンスが多い時期です。
求人が増えている背景には、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で採用を控えていた会社が採用活動を再開している「リバウンド需要」があります。
一定期間にわたり人材採用ができていなかったため、その分を補う採用が活発化しており、売り手市場はしばらく続く可能性が高いでしょう。
将来を担う若手人材、経験・知識が豊富で組織の強化に貢献できるベテラン、どちらのニーズもあります。
ただし、リバウンド需要が落ち着くと、「未経験者歓迎」といった応募のハードルが低い求人から採用が終わる可能性が高いものです。未経験から転職を目指す場合は、早めに活動するのをおすすめします。
MR・医療機器営業・臨床開発モニター・臨床開発・研究職など医療業界の職種についても、売り手市場は続いています。
製薬メーカーに勤務するMRについては採用ニーズが落ち着いていますが、製薬会社へのMRの派遣などを行う「CSO(医薬品販売業務受託機関)」のMR、医薬品や医療機器の開発に必要な治験を代行する「CRO(医薬品開発業務受託機関)」の求人数は豊富です。経験者・未経験者どちらの採用も活発に行われており、転職のチャンスは多いでしょう。
求人の増加の背景には、CSOやCROへの委託が進み、ビジネスの構造が変化していることがあげられます。
医療業界のオンライン化・デジタル化に伴い、MRが医療機関に直接を訪問する機会が減少しています。そのため製薬メーカーでは、自社でのMR採用を控え、新薬発売など必要なタイミングでCSOに依頼して人材を派遣してもらう方法に切り替えつつあります。その結果、CSOは未経験者にも門戸を広げ、積極的に採用を行っています。
医療機器営業に関しては、AIをはじめとするIT技術を駆使した医療機器の増加に伴い、積極的に営業職を採用しています。
臨床開発モニター・臨床開発・研究職・品質管理といった専門職は、経験者のニーズが高い状況です。特に品質管理は、経験者の求人が多く、キャリアアップにつながる転職のチャンスが多いといえます。臨床開発職については経験者が歓迎されるものの、診療現場に携わっている医療従事者は、未経験でも高い評価を得られます。
(1)全体
厚生労働省が発表した「一般職業紹介状況(令和5年12月分及び令和5年分)について」によると、2023年度の平均有効求人倍率は1.31倍で、2022年度を0.03ポイント上回っています。
有効求人倍率の推移を見ると、2011年度から右肩上がりで伸び、令和2年度に大幅に下降。その後、徐々に回復し2022年度以降は安定した数字になっています。
2018年度やその前後に比べると有効求人倍率は低いものの、現在は売り手市場といえます。多くの業界で求人数が豊富で、転職のチャンスが多い時期です。
求人が増えている背景には、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で採用を控えていた会社が採用活動を再開している「リバウンド需要」があります。
一定期間にわたり人材採用ができていなかったため、その分を補う採用が活発化しており、売り手市場はしばらく続く可能性が高いでしょう。
将来を担う若手人材、経験・知識が豊富で組織の強化に貢献できるベテラン、どちらのニーズもあります。
ただし、リバウンド需要が落ち着くと、「未経験者歓迎」といった応募のハードルが低い求人から採用が終わる可能性が高いものです。未経験から転職を目指す場合は、早めに活動するのをおすすめします。
(2)医療業界
MR・医療機器営業・臨床開発モニター・臨床開発・研究職など医療業界の職種についても、売り手市場は続いています。
製薬メーカーに勤務するMRについては採用ニーズが落ち着いていますが、製薬会社へのMRの派遣などを行う「CSO(医薬品販売業務受託機関)」のMR、医薬品や医療機器の開発に必要な治験を代行する「CRO(医薬品開発業務受託機関)」の求人数は豊富です。経験者・未経験者どちらの採用も活発に行われており、転職のチャンスは多いでしょう。
求人の増加の背景には、CSOやCROへの委託が進み、ビジネスの構造が変化していることがあげられます。
医療業界のオンライン化・デジタル化に伴い、MRが医療機関に直接を訪問する機会が減少しています。そのため製薬メーカーでは、自社でのMR採用を控え、新薬発売など必要なタイミングでCSOに依頼して人材を派遣してもらう方法に切り替えつつあります。その結果、CSOは未経験者にも門戸を広げ、積極的に採用を行っています。
医療機器営業に関しては、AIをはじめとするIT技術を駆使した医療機器の増加に伴い、積極的に営業職を採用しています。
臨床開発モニター・臨床開発・研究職・品質管理といった専門職は、経験者のニーズが高い状況です。特に品質管理は、経験者の求人が多く、キャリアアップにつながる転職のチャンスが多いといえます。臨床開発職については経験者が歓迎されるものの、診療現場に携わっている医療従事者は、未経験でも高い評価を得られます。
チャンスが多い!売り手市場で転職するメリットとは
売り手市場は転職者にとって有利です。主なメリットを紹介します。
売り手市場では、企業が良い人材を確保するために、通常よりも好条件で求人を出すケースが少なくありません。
高年収を目指して転職する場合などは、売り手市場の時に積極的に転職活動するのがおすすめです。
売り手市場では採用側が人材を確保するのが難しく、採用基準をゆるめるケースもたくさんあります。そのため、普段は内定をもらうのが難しい、高年収の求人や大手企業の求人であっても転職できる可能性は十分あります。
また、未経験であってもポテンシャルがあれば採用する企業も増える傾向にあります。特に、未経験の職種・業種へのキャリアチェンジを考えている場合は、売り手市場は大きなチャンスです。
ただし、採用に対する考え方は企業によって異なるので、「売り手市場=内定がもらいやすい」とは限りません。特に、豊富な経験・スキルが求められるハイクラスの求人の場合、売り手市場であっても、競争が激しい可能性が高いでしょう。
売り手市場では通常時と比べて多くの求人があり、選択肢が豊富です。自分に合った職場・ポジションを選びやすいので、長期的な視点で納得のいく転職をするには適した時期です。
普段はあまり中途採用を行っていない会社やポジションで求人が出ているケースも多く、キャリアパスの幅が大きく広がる場合もあります。
(1)好条件で転職しやすい
売り手市場では、企業が良い人材を確保するために、通常よりも好条件で求人を出すケースが少なくありません。
高年収を目指して転職する場合などは、売り手市場の時に積極的に転職活動するのがおすすめです。
(2)採用されやすい
売り手市場では採用側が人材を確保するのが難しく、採用基準をゆるめるケースもたくさんあります。そのため、普段は内定をもらうのが難しい、高年収の求人や大手企業の求人であっても転職できる可能性は十分あります。
また、未経験であってもポテンシャルがあれば採用する企業も増える傾向にあります。特に、未経験の職種・業種へのキャリアチェンジを考えている場合は、売り手市場は大きなチャンスです。
ただし、採用に対する考え方は企業によって異なるので、「売り手市場=内定がもらいやすい」とは限りません。特に、豊富な経験・スキルが求められるハイクラスの求人の場合、売り手市場であっても、競争が激しい可能性が高いでしょう。
(3)選択肢が豊富にある
売り手市場では通常時と比べて多くの求人があり、選択肢が豊富です。自分に合った職場・ポジションを選びやすいので、長期的な視点で納得のいく転職をするには適した時期です。
普段はあまり中途採用を行っていない会社やポジションで求人が出ているケースも多く、キャリアパスの幅が大きく広がる場合もあります。
油断は禁物?売り手市場で転職するデメリットとは
一見すると売り手市場で転職するのは、メリットばかりのように思えますが、実はそうではありません。せっかくのチャンスを活かすために、以下の3点に注意しましょう。
内定をもらいやすくなる分、転職活動をスタートしてすぐに転職先が決まる場合も少なくありません。一見するとメリットのように思えますが、企業が自分の価値観・スキルに合っているか、他の企業との違いは何かといった検討が不十分だと、入社後にミスマッチを起こしやすくなります。
キャリアの棚卸しを行い、これまで経験した業務や身に着けたスキルを洗い出し、自分の強みや得意なことを見つける。自分の志向や価値観を深掘りし、転職先に求める条件を整理するといった自己分析をしっかり行い、長い目で見てプラスになる転職をしましょう。
場合によっては売り手市場であっても、転職の時期を先にする方が良い場合もあります。
売り手市場とはいえ、応募する企業・職種・業種によってはなかなか内定がもらえないケースもあります。内定をもらいやすい売り手市場で転職先が決まらないと「自分が劣っているからだ」「今までのキャリアに問題がある」と劣等感を抱きやすくなります。
その結果、精神的に弱ってしまい、転職活動が苦痛になってしまうかもしれません。特に、同僚や友人など周りの人が転職に成功している話を聞くと、非常に落ち込む方もいます。
自分を責めたり他の人と比べたりせずに、これまでの選考を振り返り、対策を練りましょう。転職エージェントを利用して、キャリアアドバイザーからプロ目線でのアドバイスをもらうのも効果的です。
(1)転職後にミスマッチが生じやすい
内定をもらいやすくなる分、転職活動をスタートしてすぐに転職先が決まる場合も少なくありません。一見するとメリットのように思えますが、企業が自分の価値観・スキルに合っているか、他の企業との違いは何かといった検討が不十分だと、入社後にミスマッチを起こしやすくなります。
キャリアの棚卸しを行い、これまで経験した業務や身に着けたスキルを洗い出し、自分の強みや得意なことを見つける。自分の志向や価値観を深掘りし、転職先に求める条件を整理するといった自己分析をしっかり行い、長い目で見てプラスになる転職をしましょう。
場合によっては売り手市場であっても、転職の時期を先にする方が良い場合もあります。
(2)内定がもらえないと落ち込みやすい
売り手市場とはいえ、応募する企業・職種・業種によってはなかなか内定がもらえないケースもあります。内定をもらいやすい売り手市場で転職先が決まらないと「自分が劣っているからだ」「今までのキャリアに問題がある」と劣等感を抱きやすくなります。
その結果、精神的に弱ってしまい、転職活動が苦痛になってしまうかもしれません。特に、同僚や友人など周りの人が転職に成功している話を聞くと、非常に落ち込む方もいます。
自分を責めたり他の人と比べたりせずに、これまでの選考を振り返り、対策を練りましょう。転職エージェントを利用して、キャリアアドバイザーからプロ目線でのアドバイスをもらうのも効果的です。
まとめ
転職市場における売り手市場とは、企業の求人数に対して求職者数が少ない状態を指します。現在は、医療業界を含めて転職市場全体が売り手市場です。そのため、求職者にとってはチャンスが多いといえます。
医療業界では、製薬メーカーのMR求人は落ち着いているものの、CSOのMRやAIなどIT技術に強い医療機器メーカーの営業など、多くの職種で活発に採用が行われています。
売り手市場で転職する主なメリットは「好条件で転職しやすい」「採用されやすい」「選択肢が豊富にある」の3点です。ただし、転職後にミスマッチが生じやすい・内定がもらえないと落ち込みやすいといったデメリットが存在します。
医療業界での転職を考えている場合は、医療業界に特化した転職サイトがおすすめです。一般の転職サイトには掲載されていないような珍しい求人や、好条件の求人がたくさんあります。
医療業界では、製薬メーカーのMR求人は落ち着いているものの、CSOのMRやAIなどIT技術に強い医療機器メーカーの営業など、多くの職種で活発に採用が行われています。
売り手市場で転職する主なメリットは「好条件で転職しやすい」「採用されやすい」「選択肢が豊富にある」の3点です。ただし、転職後にミスマッチが生じやすい・内定がもらえないと落ち込みやすいといったデメリットが存在します。
医療業界での転職を考えている場合は、医療業界に特化した転職サイトがおすすめです。一般の転職サイトには掲載されていないような珍しい求人や、好条件の求人がたくさんあります。
この記事が気に入った場合は
Xへポストをお願いします