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医療業界に転職するなら知っておきたい!循環器系とはどんなもの?

医療従事者だけではなく医療業界で働く全てのビジネスパーソンにとって、基礎的な医学の知識は不可欠です。

しかし「なんだか難しそう」「何から勉強したらよいかわからない」といった理由で、学ぶのをためらっている人も多いのではないでしょうか。

この記事では、「循環器系」について解説します。循環器系とは身体のどの部分でどんな役割を担っているのか、代表的な病気と治療法、診療で使う医療機器まで詳しく説明しています。

医療業界に興味のある人はぜひチェックしてください。

循環器系ってそもそも何?どんな役割がある器官なの?

循環器系ってそもそも何?どんな役割がある器官なの?
循環器系とは、血液やリンパ液といった体液が全身をめぐりまた戻ってくるというサイクルを支える器官の総称です。

血液やリンパ液が循環することで、身体に必要な酸素や栄養が運ばれ、老廃物が回収されます。

循環器には、心臓・動脈・静脈・毛細血管・リンパ管が該当します。

・心臓
身体の真ん中より少し左に位置し、全身に血液を送り出すポンプのような役割をしている臓器です。

・動脈
心臓から血液を全身に送り出す通り道の役割をしている血管です。弾力性・柔軟性に優れ、高い血圧にも耐えられます。

・静脈
身体の各部位から血液が心臓に戻る通り道の役割をする血管です。多くの静脈には弁があり、血液の逆流を防いでいます。

・毛細血管
動脈と静脈を網目状につなぐ極めて細い血管で、血液中の酸素や栄養を細胞に届ける役割を担っています。

・リンパ管
リンパ液が流れる管です。リンパ液は、老廃物を回収や病原菌を撃退する働きがあります。

代表的な循環器系の病気って?治療方法と合わせて解説

代表的な循環器系の病気って?治療方法と合わせて解説
循環器系の病気のなかでも代表的なものについて、治療方法と合わせて解説します。


急性心筋梗塞


酸素と栄養を運ぶ「冠動脈(かんどうみゃく)」という血管に「血栓」と呼ばれる血液の固まりができて血管が詰まり、血流が心臓を動かす「心筋」という筋肉に届かなくなる病気です。血液が流れてこなくなった心筋の細胞は壊れてしまいます。

心筋梗塞が起きると、胸に激痛が発生するほか、呼吸困難・激しい脈の乱れ・吐き気などの症状があらわれます。胸の痛みは20分~数時間に及ぶこともあり、さらに胸以外にも胃の周辺・腕・肩にまで痛みが起きるケースもあります。重症の場合は心臓が止まり、死に至る場合も少なくありません。

心筋梗塞の主な原因は、喫煙・高コレステロール・高血圧などが原因で、心臓の血管の「動脈硬化」が進行することです。動脈硬化が起きると、血管が硬くなり弾力性が失われ、血栓が発生するリスクが高まります。

心筋梗塞の主な治療法としては、薬物治療・カテーテル治療・バイパス手術があります。

・薬物治療
冠動脈を広げる「硝酸剤」や血栓がつくられるのを防ぐ「抗血小板薬」などを投与します。

・カテーテル治療
冠動脈内に「カテーテル」と呼ばれる細い管を入れ、詰まっている箇所で風船をふくらませて血管を広げ、血流を促します。

・バイパス手術
脚・腕・胃などから採取した血管を使い、詰まった冠動脈に迂回ルートをつくる手術です。


狭心症


動脈硬化などが原因で、冠動脈が狭くなり血流が悪くなる病気です。血流が滞ることにより、一時的に心筋の酸素が不足し、歩行時などに圧迫感を伴う胸の痛みが繰り返し起きます。

数分程度で症状がおさまるケースがほとんどですが、治療しないと冠動脈が完全に詰まって心筋梗塞を起こすリスクがある病気です。

狭心症の治療では、冠動脈を広げる「血管拡張薬」や心臓の動きをおさえて酸素の消費量を減らす「β遮断薬」などの薬物治療を行います。症状が重い場合は、心筋梗塞を予防するために「抗血小板薬」の服用も必要になります。


脳卒中


脳卒中とは、脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳に障害が起きる病気の総称です。脳卒中は命が助かっても脳のダメージにより後遺症が残るケースが多い恐ろしい病気です。

主な原因は高血圧で、喫煙・飲酒などの生活習慣と深い関係があると考えられています。

脳卒中の代表的な病気として、「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」があります。それぞれの症状や治療法は下記の通りです。

・脳梗塞
脳の血管が詰まってしまう病気です。意識障害や半身まひ、言語障害などが生じます。血管内の詰まりや血栓を溶かす「血栓溶解薬」による薬物治療や、カテーテルによって血管の詰まりを除去する「血栓回収療法」、頭蓋骨の一部を外して脳の圧力を軽減する「開頭減圧手術」などの治療を行います。

・脳出血
脳の細い血管が破れ血液が漏れる病気です。意識障害や半身まひ、言語障害などが生じます。血圧を下げる薬や出血による脳のむくみを取る薬を用いた薬物療法、血液がたまってできた「血種(けっしゅ)」を取り除く手術などの治療法があります。

・くも膜下出血
脳を覆う3層の膜のうち「くも膜」と「軟膜」のすき間にある「くも膜下腔」で出血が起きる病気です。強い頭痛や意識障害が突如あらわれます。

安静に過ごすとともに、血圧を下げる治療、出血の原因である「動脈瘤(どうみゃくりゅう)」と呼ばれる血管のこぶに血が入らないようにする「ネッククリッピング術」などの外科治療をして、再出血や再破裂を防ぎます。

循環器系の診療で使用する医療機器って?代表的なものを紹介

循環器系の診療で使用する医療機器って?代表的なものを紹介
循環器系の診療で使用する主な医療機器を紹介します。


カテーテル


カテーテルとは、直径2mmほどの細く柔らかい管を指します。循環器系だけではなく、さまざまな疾患の診療で使われる医療機器です。

動脈にカテーテルを挿入して心臓の状態を観察する「心臓カテーテル検査」、血管の詰まった場所までカテーテルを挿入し風船をふくらませて血管を拡張する「カテーテル治療」などに用いられます。


MRI


MRIは非常に強い磁石と電磁波により、身体の中をあらゆる方向から見て画像を作成できる検査機器です。流れているものを画像にできるため、造影剤を使用しなくても血液の流れを把握でき、循環器系の診療に欠かせません。

また、心臓の状態を把握する機能に優れた心臓MRIもあります。


血管撮影装置


カテーテルを目的の場所に挿入し、造影剤を注入しながらX線を照射することで、血管の様子をリアルタイムで見ることができる装置です。

動脈瘤の有無や血管の様子、血流などを詳しく観察できるため、急性心筋梗塞や脳卒中などの検査で用いられます。


手術用ロボット「ダビンチ」


内視鏡カメラとロボットアームを使い、小さな穴から心臓手術ができる手術支援ロボットです。医師が3Dモニターを通して手術部位を観察しながら、実際に執刀しているような感覚で手術を行えます。

これまでの心臓手術では胸骨を切開する必要がありましたが、ダビンチを使えば小さな傷で済み、肉体的・精神的負担を軽減できます。


心臓ペースメーカー


心臓の脈拍が遅くなると血流が滞り、一時的に意識を失う・めまいやふらつきが起きるなどの症状があらわれます。心臓ペースメーカーによって一定間隔で心臓に電気刺激を与えることで、リズムが整います。

まとめ

まとめ
循環器とは、心臓や血管など血液循環に関係する器官のことです。循環器系の病気には、急性心筋梗塞や狭心症、脳卒中などがあります。

循環器系の診療に使う医療機器の代表的なものとして、カテーテル・MRI・血管撮影装置・手術用ロボット「ダビンチ」・心臓ペースメーカーがあげられます。

医療業界に転職するのであれば、人間の身体や疾患、診療に使われる医療機器などの知識を身につけておくと業務に活かせます。

医療業界に特化した転職サイトなどに掲載されている解説記事をチェックして、概要をつかんでおきましょう。