初めての転職はわからないことが多く、不安になりがちです。この記事では、初めて転職する人向けに、医療業界への転職のコツを解説しています。

医療業界の転職市場や転職の流れ、やりがちな失敗、成功のコツなど、転職に必要な情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

転職活 動を成功させるには、希望する業界の転職市場への理解が不可欠です。

医療業界の転職市場は、基本的に売り手市場で採用活動は堅調といえます。

人員削減する企業が増加傾向にあるMRについては、早期退職を推奨する企業がある一方、大規模な採用活動をしている企業もあり、人材の移動が多い状況です。

医療の進歩やオンライン診療の普及を背景に、医療機器メーカーの採用ニーズは高まっています。人材不足の傾向が強く、未経験者であってもポテンシャル採用を実施する企業もあり、チャンスといえるでしょう。また、予防医療の発展に伴い、関連する医療機器メーカーの求人増が予想されます。

医療従事者については、深刻な人材不足が続いています。しかし、多くの医療現場では即戦力を求めており、経験・スキルなど採用条件が厳しい求人も少なくありません。

このように、医療業界は全体的に売り手市場です。経験者に限定して採用活動をしていると、必要な人員を満たせないため、未経験者にも門戸を開いたり、選考基準をゆるめたりしています。

業界・職種の経験がなくても、選考過程で自分の強みや実績をしっかり伝えられれば、転職に成功する可能性は充分あります。

初めて転職するにあたって、進め方がわからないという方も多いのではないでしょうか。基本的な転職活動の流れを解説します。

転職活動にかかる期間は3ヶ月から半年程度が目安です。現職のスケジュールなどを考慮し、計画的に転職活動を進めていきましょう。

（1）キャリアの棚卸し・自己分析
キャリアの棚卸し・自己分析は、転職活動の方向性を決めるにあたって非常に重要なものです。なんとなく転職活動をすると、転職先が決まらない、転職したもののミスマッチで早期退職してしまうといったリスクがあります。

キャリアの棚卸しにより、今までの経験や身に着けたスキルを整理します。さらに自己分析を行い、自分が仕事に求めるものや給料や休日といった条件面の希望などを考え、「転職によって何を実現するのか」を決めていきましょう。

(2)職種・業界・企業の研究
転職の方向性が決まったら、職種・業界・企業についてリサーチします。転職後のミスマッチを防ぐため、業務内容や文化、求める人材などを確認しましょう。

分析をしっかりすることで、選考過程で何をアピールすべきかがわかり、内定を獲得しやすくなります。


（3）書類作成
求人への応募に必要な履歴書・職務経歴書といった書類を作成します。それぞれの応募先に合わせて、自分の強みをわかりやすくアピールするのがポイントです。

志望動機や自己PRには、その応募先でなければいけない理由や自分の経験・スキルをどう活かすかを記載するようにしましょう。

（4）求人への応募
転職サイトや企業の採用ページなどをチェックして、求人に応募していきます。書類選考で落ちてしまう場合もあるので、いくつか並行して応募するとよいでしょう。

（5）面接
これまでのキャリアや志望動機など、面接でよく聞かれる内容を整理しておくと、本番でスムーズに受け答えできます。

また、身だしなみを整えるのも大切です。特に医療業界は清潔感を重視する傾向があるため、面接の場にふさわしい色・形のスーツを用意する、シャツのしわや靴の汚れなどがないようにする、すっきりとした髪型に整えるなど、しっかり意識しましょう。

（6）内定・入社準備
晴れて内定が出たら、入社準備に入ります。内定を承諾する前に、あらためて条件や業務内容などが希望にマッチしているか確認しましょう。

入社後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、気になる点があれば質問・交渉してみるのも大切です。

内定を承諾したら、退職準備を始めます。スムーズに引継ぎできるよう、退職の1ヶ月前には勤務先に退職の意思を伝えましょう。

初め ての転職でやりがちな失敗を4つ紹介します。事前に知っておくことで、転職活動をスムーズに進められます。

（1）書類選考を通過できずに落ち込む
書類選考を通過できないと落ち込んでしまいますが、気にする必要はありません。面接の数をおさえるために、書類選考の基準を高めに設定している企業も多いからです。

また、中途採用はピンポイントで欲しい人材の要件が決まっているケースが多く、優秀な人材でも不採用となる可能性は大いにあります。

転職市場でニーズの高い20～30代の応募者のうち、半分近くが書類選考で落ちるといわれています。気にせず積極的に応募するのがおすすめです。

また、応募先によって求める人材や好む応募書類の書き方は異なるので、完璧を追求しすぎないようにしましょう。基本のパターンを決めておいて、応募先に合わせてアレンジすると効率的です。

（2）応募先を厳選しすぎる
転職先に求める条件がはっきりしているのはよいことですが、応募先を厳選しすぎると、転職活動が難航するかもしれません。

書類選考の通過率は約5割といわれており、応募を絞りすぎると面接までなかなか進めない可能性もあるでしょう。
求人情報ではあまり魅力的に感じなかったけれど、面接してみるととても好印象だったということはよくあります。

興味がある求人にはどんどん応募して、面接でマッチ度を確認するのをおすすめします。

（3）とにかくたくさん応募する
特に在職中に転職活動する場合には、無理のないペースを意識しましょう。手当たり次第に応募して面接などで忙しくなりすぎると、個々の選考対策がおろそかになりがちです。

最初は10～15社ほどに応募し、自分にとって活動しやすいペースをつかみましょう。

（4）内定の回答期限の目安を知らない
応募先から内定が出た場合、回答期限は3営業日～5営業日が目安です。早く意思決定できるよう、志望順位や転職先に求める条件を整理しておきましょう。

複数の応募先から内定をもらったうえで比較検討したい場合は、同じタイミングで内定が出るよう、同時にいくつかの求人に応募しておくと、スムーズです。

初めて転職する人にとって、転職活動はわからないことが多く、行き詰ってしまうかもしれません。特に、異職種・異業界への転職は情報収集にもひと苦労です。

そこでおすすめなのが、転職エージェントの活用です。プロのキャリアカウンセラーから、キャリアの棚卸し・キャリアプランの作成・求人の紹介・選考対策・入社準備のアドバイスなどのサポートを無料で受けられます。

応募書類の添削や面接練習をしてもらえるので、「選考をなかなか通過できない」と悩んでいる方にもおすすめです。

医療業界志望であれば、医療業界に特化したエージェントを利用すると効果的です。一般的な転職エージェントと比べ医療業界の求人が豊富である、業界の実情に沿ったアドバイスをもらえるなどのメリットが多数あります。


【まとめ】

医療業界は全体的に売り手市場なので、転職者にとってはチャンスが多いといえます。

一般的な転職活動の流れは、キャリアの棚卸し→自己分析→応募書類の作成→応募・面接→内定・入社準備です。転職期間は、3ヶ月から半年ほどかかります。

転職活動では、書類選考を通過できなくても落ち込まない、応募先を厳選しすぎないといった点を意識するとよいでしょう。

初めての転職活動を成功させるには、転職エージェントのサポートを受けるのが効果的です。

医療業界の転職活動では、医療業界に特化した転職エージェントや転職サイトがおすすめです。医療業界とのつながりが深いため、一般の転職エージェントや転職サイトにはない求人が見つかる可能性が高いでしょう。