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女性の健康をサポート!フェムテックの市場規模はどのくらい?

女性の健康に関する悩みを、ITなどの技術を使って解決することを「フェムテック」といいます。フェムテックは最近生まれた考えですが、急速に普及しており、市場規模も拡大している分野です。医療業界でもフェムテック市場に参入している企業が増えています。

医療業界で働く人にとって、フェムテックへの理解は今後ますます重要になるでしょう。この記事では、フェムテックの概要やグローバル・国内の市場規模、成長の背景などをわかりやすく解説します。

フェムテックとはそもそも何?どんなサービス・商品があるの?

フェムテックとはそもそも何?どんなサービス・商品があるの?
ここでは、フェムテックの概要やどのようなサービス・商品があるのかといった、基礎知識を解説します。

(1)フェムテックとは
「フェムテック(FemTech)」とは、女性を意味する「Female」とテクノロジーを意味する「Technology」、2つの英単語からなる造語です。女性特有の悩みをテクノロジーの力で解決することを指します。

フェムテックには、人工知能(AI)やデータ解析といったデジタル技術はもちろん、吸水性の高い生地の製造技術など幅広いテクノロジーが活用されています。

フェムテックはまだ新しい概念で、初めて使われたのは2016年です。ドイツで月経サイクルを記録するアプリ「Clue」を開発した、デンマーク出身の女性CEOであるイダ・ティン氏が市場をつくるために考えたといわれています。

フェムテックは登場して間もないものの、急速に浸透しつつあります。SOMPOひまわり生命保険株式会社の調査によると、フェムテックという言葉の認知率は、2021年は1.9%でしたが2022年には5.7%までに上昇しています。

女性特有の健康問題に取り組み、生きづらさを解消する方法として、今後ますます注目が高まっていくでしょう。

(2)フェムテックの代表的なサービス・商品
フェムテックの明確な定義はありませんが、大きくわけると下記の6つの領域があり、さまざまなサービス・商品が生まれています。

・月経
生理時にも快適に過ごせる吸水性の高いショーツ、機能性の高い生理用品、月経周期を把握し健康管理に役立てる記録用アプリ・デバイスなどがあります。

・不妊・妊活
妊活を適切に進めるためのアドバイスやサポートを提供するサービスなどがあり、会社の福利厚生として企業が導入しているケースも増えつつあります。

・更年期
更年期に起きやすい尿漏れをケアする製品や、不調を治療する薬などがリリースされています。更年期の不調にアプローチするサービス・製品はまだ少ないですが、その分ビジネスチャンスの多い領域です。

・ウェルネス(女性特有疾患)
乳がんや子宮がんなど女性特有の疾患の早期発見につながる検査機器や、オンラインで女性医師に相談できるサービスなどが登場しています。女性特有の疾患は検診への心理的抵抗がある人が多く、医療へのアクセスをサポートするサービス・製品が開発されている分野です。

・妊娠・産後
妊娠中や産後の女性は、生活や心身の状態が大きく変わるデリケートな状態です。産後の女性をサポートするための、持ち運び可能な母乳搾乳機などさまざまなサービス・プロダクトが開発されています。

・セクシャルウェルネス
性の健康を維持し、セルフケアやパートナーとのセクシャルコミュニケーションをサポートする製品が開発されています。

フェムテックの市場規模は年々拡大!2021年には前年比107.7%も成長

フェムテックの市場規模は年々拡大!2021年には前年比107.7%も成長
フェムテックの市場規模について、世界と日本国内それぞれ解説します。

(1)世界の市場規模
2021年にアメリカの調査会社であるCB Insightsが発行したレポートによると、世界のフェムテック市場は350億ドル(約3.8兆円)で、2025年までに500億ドル(約5.5兆円)に拡大すると予想されています。

その一方、Coyote VenturesとFemtech Focusが2021年に行った予測では、フェムテック市場は、2027年までに約138兆円規模に成長するという結果が出ました。

市場規模の予測には諸説ありますが、世界のフェムテック市場は急速に成長し続ける可能性が高いでしょう。

(2)日本の市場規模
株式会社矢野経済研究所が2022年に実施した「フェムケア&フェムテック(消費財・サービス)市場に関する調査」では、2021年のフェムケア&フェムテック(消費財・サービス)市場規模は642億9,700万円、前年比107.7%の伸びと推計されました。

2020年の市場規模は前年比103.9%の伸びだったため、フェムテック市場の成長スピードが加速しているといえるでしょう。

フェムテックの市場規模はなぜ拡大?背景を詳しく解説

フェムテックの市場規模はなぜ拡大?背景を詳しく解説
フェ ムテックの市場規模は、グローバル・日本国内を問わず急速に成長しており、将来的にさらに拡大していくと考えられます。成長の背景を解説します。

(1)新しいジャンルの成長
従来のフェムテックの中心は、妊活や月経でした。今後は、妊活・月経からさらに細分化した領域のサービス・プロダクトなど、他の分野の課題を解決する方法が多く提供されるようになると感じられます。

例えば、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)分野では、子宮内膜症や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)など、不妊と月経どちらにも影響を及ぼす婦人科疾患の注目が高まっています。



(2)高齢女性向けフェムテックのニーズ増
高齢化が進むにつれ、女性の平均寿命が伸び、老化に伴う女性の健康問題にフォーカスしたサービス・プロダクトのニーズが増えていくでしょう。

高齢女性の健康問題のひとつとして、年齢を重ねると女性ホルモンの分泌量が減少し、骨粗しょう症などのリスクが高まります。また、アルツハイマーなど女性の高齢者に多い病気への対策も必要です。

フェムテックでの取り組みによって、中高年女性の健康維持をサポートするサービス・製品が開発されると期待されています。

(3)国が後押ししているから
経済産業省が2019年に調査を実施した「健康経営における女性の健康の取り組みについて」によると、女性特有のPMSによる労働損失は、4,911億円と試算されています。

女性が健康的に働き続けられる社会は社会全体に大きなメリットがあると判明したこともあり、国のフェムテックへの注目が高まりました。その一環として、経済産業省ではフェムテック活用における実証実験に補助金を拠出する施策を実施中です。

その他、大手企業がフェムテック市場に積極的に参入している、妊活サポートなどのフェムテックを福利厚生として導入する企業が増えているなど、フェムテック市場には多くのプラス材料があります。

まとめ

まとめ
女性特有の健康課題をテクノロジーによって解決するフェムテックは、まだ新しい市場ながら急スピードで成長しています。

世界市場は、約3.8兆円規模で2025年までに5.5兆円規模まで拡大すると予想する調査会社もあります。その一方で、2027年までに約138兆円規模に成長するという分析もあり、非常にポテンシャルの高い市場だといえるでしょう。

日本市場も成長著しく、2021年は前年度比107.7%と大幅に伸び、市場規模は642億9,700万円に達しました。

フェムテック市場の成長が期待できる背景には、新しいジャンルの成長・高齢女性向けフェムテックのニーズ増・国の後押しなどがあります。

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