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臨床工学技士は年収1000万円を目指せる!?平均年収や年収アップの方法

医療機器の専門家として、医療現場に欠かせない職業である臨床工学技士。高い専門性を持つ臨床工学技士ですが、一般的に憧れとされる年収1000万円をもらうことはできるのでしょうか。

この記事では、臨床工学技士の平均年収や年収1000万円を目指せるかどうか、年収アップの方法などを詳しく解説します。

臨床工学技士ってそもそもどんな仕事?平均年収はどのくらい?

臨床工学技士ってそもそもどんな仕事?平均年収はどのくらい?
ここでは臨床工学技士の概要や平均年収を紹介します。

(1)臨床工学技士の概要
臨床工学技士とは、医師の指示のもと、医療機器・人工呼吸器などの生命維持装置の操作や保守・点検を行う仕事です。透析室や集中治療室、手術室などに所属し、医師などの医療従事者とともに、チームで医療に取り組みます。

1987年に国家資格として制度化された新しい職業で、看護師など他の医療従事者と比べると臨床工学技士は少数です。

臨床工学技士になるには、定められたカリキュラムがある4年制大学や3年制以上の専門学校を修了し、国家資格を取得する必要があります。

(2)臨床工学技士の平均年収
臨床工学技士の平均月収は、勤務先の種類や年齢、勤続年数、残業の多さなどによって異なりますが、25〜35万円くらいが目安です。ボーナスを含めた年収の目安は350〜450万円ほどといわれています。

日本の年収の中央値(年収を並べた時に中央に位置する値)は、370万円程度です。さらに臨床工学技士は比較的若い世代が多いので、どちらかというと年収が高い職業といえるでしょう。

臨床工学技士は年収1000万円もらえるの?厳しいって本当?

臨床工学技士は年収1000万円もらえるの?厳しいって本当?
結論から言うと、臨床工学技士が年収1000万円もらうのは今のところ厳しいかもしれません。年収の目安は350万〜450万円なので、残念ながら1000万円からは遠い数値といえます。

例外として、給料の高い医療機器メーカーで働いている場合や大きな病院で管理職を務めている場合は、年収1000万円を超えるケースもあるようです。

医療機器メーカーは全体的に医療機関よりも給与が高く、大手転職サイトに外資系医療機器メーカーが年収1000万円以上の求人が掲載されている場合もあります。

特に営業職に転職した場合は、営業成績によっては高額なインセンティブが支給されるので、年収1000万円も夢ではありません。

一方、病院や透析クリニックなどの現場で働く臨床工学技士のほとんどは、年収1000万円に到達するのは難しいでしょう。

しかし、今後、医療機器の進歩や職域の拡大に伴う臨床工学技士のニーズの増加、管理職に就く臨床工学技士の増加などにより、年収が上がる可能性は充分あります。年収1000万円には届かなくても、努力次第で高収入を目指せるのではないでしょうか。

臨床工学技士の年収を上げる方法とは?転職も視野に入れよう

臨床工学技士の年収を上げる方法とは?転職も視野に入れよう
臨床工学技士が年収を上げるおすすめの方法を紹介します。

(1)今の勤務先で管理職になる
臨床工学技士はまだ新しい職業なので、他の職種と比べて短期間で職場の臨床工学技士のトップになれる可能性があります。

管理職になれば基本給アップに加え役職手当も出るので、年収800万円や場合によっては年収1000万円に達するかもしれません。

今の勤務先に不満がない、勤務先が大手で安定しているといった場合は、転職せずに出世を目指すのも方法のひとつです。

(2)夜勤・残業・オンコールで稼ぐ
医療機関によっては、24時間対応できるよう夜勤やオンコール体制を導入している場合もあります。オンコールとは、休日などに呼び出しがあった場合に電話対応または病院に行き対応することです。オンコールや夜勤には手当が出るので、その分収入がアップします。

また、長時間残業して残業代を増やすのも有効です。

デメリットとして、若手のうちは長時間労働に耐えられても年齢とともに無理ができなくなる可能性があります。また、労働環境改善のために残業時間の削減などが進んだ場合、残業代で稼ぐのが厳しくなるかもしれません。

(3)資格を取得する
2年以上の経験がある臨床工学技士は、既定の認定講習を修了し、認定試験に合格すれば透析技術認定士という資格を取得できます。安全かつ質の高い透析器の管理や患者のケア・指導ができる人材としてアピールでき、資格手当などによる給与アップが期待できます。

その他、専門臨床工学技士や認定臨床工学技士、三学会呼吸療法士など、臨床工学技士が取得できる認定資格はいくつかあるので、キャリアプランに沿ったものや需要の高いものを取得することをおすすめします。

また、看護師や准看護師といった他の医療系資格を取得すれば、業務範囲が広がり、資格手当をもらえる可能性もあります。

(4)転職する
給与の水準は勤務先によってまちまちです。給与の高い医療機関や企業への転職により、大幅に年収を上げられる可能性があります。他の医療機関への転職と企業への転職、それぞれ解説します。


《他の医療機関への転職》
病院の場合、大きな規模であるほど年収が高くなる傾向にあります。特に狙い目なのが、循環器系の部門や大学病院です。

残業が発生しやすいため残業代などの手当が多くなります。さらに、臨床工学技士の人数が他の勤務先に比べて少なく、若い職員が多いため、役職につくチャンスも多い傾向にあります。

また、透析クリニックも他の医療機関より年収が高めです。


《企業への転職》
医療機器メーカーなどの企業は、医療機関よりも高年収で求人を出しているケースが多く見られます。医療機器メーカーに務める臨床工学技士の平均年収は、500〜650万円くらいなので医療機関に勤務するのと比べて、100万円以上年収が上がるケースも少なくありません。

さらに、外資系企業であれば、インセンティブなどで年収1000万円に達する可能性もあります。ただし、外資系の医療機器メーカーに転職するのであれば、高い英語スキルやコミュニケーションスキルが必要です。

臨床工学技士が転職に成功するコツは?高年収を狙える転職先の見つけ方

臨床工学技士が転職に成功するコツは?高年収を狙える転職先の見つけ方
臨床工学技士が、転職に成功して年収を上げるには、高年収を狙える転職先を見つけることが重要です。

転職先探しには、医療業界専門の転職サイトがおすすめです。臨床工学技士を対象とした求人が多く集まり、他のサイトでは見つからないような好条件の求人が掲載されている場合もあります。

また、医療業界専門の転職エージェントも、年収の高い求人を持っているケースがあります。さらに、選考書類の添削や面接対策、給与などの条件交渉の代行もしてくれるので、高年収の職場への転職に有利です。


【まとめ】
臨床工学技士の年収の相場は、350万〜450万円ほどです。外資系医療機器メーカーの営業として活躍している、大きな病院の管理職であるといったケース以外は、年収1000万円を越えるのは難しいでしょう。

臨床工学技士が年収を上げるには、管理職を目指す・残業やオンコールを増やす・資格を取得する・転職するといった方法があります。

特に医療機器メーカーに転職した場合、100万円以上年収がアップするケースもあります。医療業界に特化した転職サイトや転職エージェントを活用すると、高年収の職場に転職しやすくなるでしょう。