循環器内科と内科の違いとは?どんな症状があるか詳しく解説
2023/10/26
2025/04/11
医療業界で働く人にとって、診療科についての理解は非常に重要です。診療科ごとの特徴や主な疾患の知識があれば、社内のメンバーや医療従事者とスムーズにコミュニケーションが取れます。
さらに自分に合った転職先選びや面接でのやり取りにも活かせるので、医療業界への転職を希望する人はしっかりチェックしておきましょう。
この記事では、区別がつきにくい「循環器内科」と「内科」の違いについて詳しく解説します。
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この記事では、区別がつきにくい「循環器内科」と「内科」の違いについて詳しく解説します。
循環器内科と内科の違いとは?わかりやすく解説
循環器内科は内科の専門分野の1つです。ここでは、循環器内科と内科の違いなどについて解説します。
循環器内科とは、内科の病気のうち循環器に関する病気を専門に診療するところです。循環器とは、心臓や血管といった血液の流れに関係する器官です。
人間の身体に必要な酸素や栄養は血液によって運搬されます。心臓は血液を送り出すポンプの役割を、血管は血液の通り道の役割を担っている部位です。
循環器内科が診療を行う主な疾患として、「狭心症」「心筋梗塞」「高血圧症」「肺塞栓症(はいそくせんしょう)」「大動脈解離」「不整脈」などがあげられます。
心臓や血管の病気は心筋梗塞など生命の危機に直結するものも多く、日本人の死亡原因の約3割を占めています。
胸の痛みや圧迫感・背中や首の痛み・動悸・脈の異常・息切れといった症状がある場合は、循環器系の病気の可能性があります。
心臓の動きを起こす電気信号を波の形であらわす「心電図」・音波の反射によりリアルタイムで心臓の動きを確認する「超音波検査」などをもとに診断し、投薬や生活習慣の改善によって病気を治します。
内科とは、主に身体の臓器・血液・神経に関する病気を対象にした診療科です。
全身を対象に、問診・視診・触診・検査などによって診断し、薬の投与や生活指導といった治療を行い身体の内側から病気を治療します。一般的に内科では手術をしません。
内科とよく比較される「外科」では、内臓・神経・骨・関節・皮膚などに関する病気を診療し、主に手術によって治療します。
ただし、内科の領域か外科の領域かは診察しないとわからない場合も少なくありません。必要な治療に合わせて、内科を受診した患者を外科に紹介する、外科を受診した患者を内科に紹介することはよくあります。
内科は幅広い分野をカバーしており、循環器・呼吸器・消化器などの臓器や糖尿病をはじめとする疾患ごとに専門の診療科にわかれています。
「一般内科」または単に内科と表記がある病院は、内科の病気すべてが診療の対象です。内科では「風邪」「インフルエンザ」「胃腸炎」「胃十二指腸潰瘍」のほか、「高血圧症」や「糖尿病」などの「生活習慣病」もカバーします。
発熱・頭痛・めまい・胸痛・下痢・吐き気・嘔吐といった一般的な症状を最初に診察するのは内科の役割です。「熱があるけど特定の場所の痛みがない」など、異変を起こしている部位が不明な場合は、内科を受診します。
内科には幅広い病気の患者が訪れるため、症状だけでは病気を特定できない場合も少なくありません。症状からある程度病気を絞り込んで「血液検査」をはじめとする検査に基づき、診断を下します。
受診後に、心臓など循環器に問題があると分かれば循環器内科、気管支など呼吸器に問題があるとわかれば呼吸器内科といったように、より専門性の高い診療科に移るケースもあります。
循環器内科と内科の違いを表にまとめました。循環器内科は内科のなかに含まれますが、循環器系の病気に特化しているという違いがあります。
循環器内科とは
循環器内科とは、内科の病気のうち循環器に関する病気を専門に診療するところです。循環器とは、心臓や血管といった血液の流れに関係する器官です。
人間の身体に必要な酸素や栄養は血液によって運搬されます。心臓は血液を送り出すポンプの役割を、血管は血液の通り道の役割を担っている部位です。
循環器内科が診療を行う主な疾患として、「狭心症」「心筋梗塞」「高血圧症」「肺塞栓症(はいそくせんしょう)」「大動脈解離」「不整脈」などがあげられます。
心臓や血管の病気は心筋梗塞など生命の危機に直結するものも多く、日本人の死亡原因の約3割を占めています。
胸の痛みや圧迫感・背中や首の痛み・動悸・脈の異常・息切れといった症状がある場合は、循環器系の病気の可能性があります。
心臓の動きを起こす電気信号を波の形であらわす「心電図」・音波の反射によりリアルタイムで心臓の動きを確認する「超音波検査」などをもとに診断し、投薬や生活習慣の改善によって病気を治します。
内科とは
内科とは、主に身体の臓器・血液・神経に関する病気を対象にした診療科です。
全身を対象に、問診・視診・触診・検査などによって診断し、薬の投与や生活指導といった治療を行い身体の内側から病気を治療します。一般的に内科では手術をしません。
内科とよく比較される「外科」では、内臓・神経・骨・関節・皮膚などに関する病気を診療し、主に手術によって治療します。
ただし、内科の領域か外科の領域かは診察しないとわからない場合も少なくありません。必要な治療に合わせて、内科を受診した患者を外科に紹介する、外科を受診した患者を内科に紹介することはよくあります。
内科は幅広い分野をカバーしており、循環器・呼吸器・消化器などの臓器や糖尿病をはじめとする疾患ごとに専門の診療科にわかれています。
「一般内科」または単に内科と表記がある病院は、内科の病気すべてが診療の対象です。内科では「風邪」「インフルエンザ」「胃腸炎」「胃十二指腸潰瘍」のほか、「高血圧症」や「糖尿病」などの「生活習慣病」もカバーします。
発熱・頭痛・めまい・胸痛・下痢・吐き気・嘔吐といった一般的な症状を最初に診察するのは内科の役割です。「熱があるけど特定の場所の痛みがない」など、異変を起こしている部位が不明な場合は、内科を受診します。
内科には幅広い病気の患者が訪れるため、症状だけでは病気を特定できない場合も少なくありません。症状からある程度病気を絞り込んで「血液検査」をはじめとする検査に基づき、診断を下します。
受診後に、心臓など循環器に問題があると分かれば循環器内科、気管支など呼吸器に問題があるとわかれば呼吸器内科といったように、より専門性の高い診療科に移るケースもあります。
循環器内科と内科の違いとは
循環器内科と内科の違いを表にまとめました。循環器内科は内科のなかに含まれますが、循環器系の病気に特化しているという違いがあります。
診療科 | 関連する器官 | 代表的な病気 | 代表的な症状 |
---|---|---|---|
循環器内科 | 心臓・血管などの循環器 | 狭心症・心筋梗塞・高血圧症・肺塞栓症 | 胸の痛み・息切れ・どうき・血圧の異常 |
内科 | 身体の臓器・血液・神経など | 風邪・インフルエンザ・胃腸炎・胃十二指腸潰瘍・高血圧症・糖尿病 | 熱・頭痛・めまい・胸痛・下痢・吐き気・嘔吐 |
循環器内科で診療する主な病気って?わかりやすく解説
循環器内科の主な病気のうち、狭心症・心筋梗塞・肺塞栓症について解説します。
心臓に酸素や栄養を届けるための血管を「冠動脈(かんどうみゃく)」といいます。狭心症は冠動脈が狭くなり、心臓が酸素不足を起こし、胸の痛みや圧迫感が生じる病気です。多くの場合症状は、数分から15分程度でおさまります。
狭心症の原因のほとんどが「動脈硬化」です。動脈硬化とは、高血圧などが原因で血管がダメージを受けて柔軟性がなくなり硬くなった状態を指します。
狭心症の疑いがある場合、心電図検査や超音波検査などの検査を行い診断します。
主な治療法は、冠動脈を広げる作用のある「硝酸薬(しょうさんやく)」や血液を固まりにくくする「抗血小板薬」などを投与する薬物治療、「カテーテル」という細い管を冠動脈に挿入して風船をふくらませ血流を改善する「カテーテル治療」などです。
冠動脈が詰まることにより、心臓に充分な酸素と栄養が届かなくなり、心臓を動かす筋肉である「心筋」が壊死してしまう病気です。
締め付けられるような強い痛みや圧迫感が30分以上続き、亡くなるケースもあります。主な治療法は、他の場所から採取した血管を使って迂回するルートをつくる「冠動脈バイパス手術」やカテーテル治療、心臓の負担を軽くする「ニトログリセリン」や抗血小板薬などによる薬物治療です。
肺の動脈に血栓が詰まって、急な呼吸困難や胸の痛み、失神などの症状が出る病気です。心臓が停止し、死に至るケースもあります。
肥満やガン、妊娠、長時間同じ姿勢を取り続けることなど、さまざまな原因で発生します。
主な治療法は、「ヘパリン」と呼ばれる血液をさらさらにする効果のある点滴薬の投与です。また、カテーテルによる血栓の吸引などの処置をする場合もあります。
狭心症
心臓に酸素や栄養を届けるための血管を「冠動脈(かんどうみゃく)」といいます。狭心症は冠動脈が狭くなり、心臓が酸素不足を起こし、胸の痛みや圧迫感が生じる病気です。多くの場合症状は、数分から15分程度でおさまります。
狭心症の原因のほとんどが「動脈硬化」です。動脈硬化とは、高血圧などが原因で血管がダメージを受けて柔軟性がなくなり硬くなった状態を指します。
狭心症の疑いがある場合、心電図検査や超音波検査などの検査を行い診断します。
主な治療法は、冠動脈を広げる作用のある「硝酸薬(しょうさんやく)」や血液を固まりにくくする「抗血小板薬」などを投与する薬物治療、「カテーテル」という細い管を冠動脈に挿入して風船をふくらませ血流を改善する「カテーテル治療」などです。
心筋梗塞
冠動脈が詰まることにより、心臓に充分な酸素と栄養が届かなくなり、心臓を動かす筋肉である「心筋」が壊死してしまう病気です。
締め付けられるような強い痛みや圧迫感が30分以上続き、亡くなるケースもあります。主な治療法は、他の場所から採取した血管を使って迂回するルートをつくる「冠動脈バイパス手術」やカテーテル治療、心臓の負担を軽くする「ニトログリセリン」や抗血小板薬などによる薬物治療です。
肺塞栓症
肺の動脈に血栓が詰まって、急な呼吸困難や胸の痛み、失神などの症状が出る病気です。心臓が停止し、死に至るケースもあります。
肥満やガン、妊娠、長時間同じ姿勢を取り続けることなど、さまざまな原因で発生します。
主な治療法は、「ヘパリン」と呼ばれる血液をさらさらにする効果のある点滴薬の投与です。また、カテーテルによる血栓の吸引などの処置をする場合もあります。
一般内科で診療する主な病気って?わかりやすく解説
一般内科で診療する主な病気のうち、「風邪」「インフルエンザ」「感染性胃腸炎」について解説します。
風邪はウイルスや細菌によって、鼻や喉に炎症が起きることで生じる症状を指します。主な症状は、鼻水・鼻づまり・喉の痛み・発熱・頭痛・全身のだるさ・咳・痰です。
ウイルスが原因の風邪は、安静にして水分・栄養をしっかり補給することで自然治癒します。熱・のどの痛みなどの症状を和らげるために、服薬する場合も少なくありません。
インフルエンザとは、インフルエンザウイルスへの感染が原因で発症する病気です。38℃以上の発熱や喉の痛み・食欲不振などの症状が出ます。風邪と似た症状の病気ですが、重症化しやすく、気管支炎・肺炎が見られます。重い合併症である急性脳症によって亡くなるケースもあるので要注意です。
風邪と同じく、安静にして水分・栄養をしっかり補給することが大切です。ウイルスの増殖を防ぐ「抗インフルエンザ薬」や熱・のどの痛みなどの症状を和らげる薬による薬物療法も行います。
感染性胃腸炎とは、ウイルスや細菌が腸に侵入して感染を起こし、腹痛・下痢・嘔吐・食欲不振・発熱などの症状が出る病気です。
多くの場合は数日ほどで自然治癒するので、安静にして様子を見ます。下痢や嘔吐で水分不足になるため、水分補給をすることが重要です。
脱水症状がある場合は点滴を受けます。原因や症状の重さによっては、細菌の増殖をおさえる「抗生物質」、吐き気・腹痛を鎮める薬などを投与するケースもあります。
風邪
風邪はウイルスや細菌によって、鼻や喉に炎症が起きることで生じる症状を指します。主な症状は、鼻水・鼻づまり・喉の痛み・発熱・頭痛・全身のだるさ・咳・痰です。
ウイルスが原因の風邪は、安静にして水分・栄養をしっかり補給することで自然治癒します。熱・のどの痛みなどの症状を和らげるために、服薬する場合も少なくありません。
インフルエンザ
インフルエンザとは、インフルエンザウイルスへの感染が原因で発症する病気です。38℃以上の発熱や喉の痛み・食欲不振などの症状が出ます。風邪と似た症状の病気ですが、重症化しやすく、気管支炎・肺炎が見られます。重い合併症である急性脳症によって亡くなるケースもあるので要注意です。
風邪と同じく、安静にして水分・栄養をしっかり補給することが大切です。ウイルスの増殖を防ぐ「抗インフルエンザ薬」や熱・のどの痛みなどの症状を和らげる薬による薬物療法も行います。
感染性胃腸炎
感染性胃腸炎とは、ウイルスや細菌が腸に侵入して感染を起こし、腹痛・下痢・嘔吐・食欲不振・発熱などの症状が出る病気です。
多くの場合は数日ほどで自然治癒するので、安静にして様子を見ます。下痢や嘔吐で水分不足になるため、水分補給をすることが重要です。
脱水症状がある場合は点滴を受けます。原因や症状の重さによっては、細菌の増殖をおさえる「抗生物質」、吐き気・腹痛を鎮める薬などを投与するケースもあります。
まとめ
内科は、臓器・血液・神経などの病気を薬の投与や生活改善によって治療するところです。代表的な病気は、風邪・インフルエンザ・胃腸炎などです。熱・頭痛・めまい・胸痛・下痢・吐き気・嘔吐といった症状が出ている場合は、内科の病気の可能性があります。
循環器内科では、内科のなかでも心臓や血管の病気を専門に診療します。循環器内科が専門とする病気には、狭心症・心筋梗塞・高血圧症・肺塞栓症があります。循環器の病気の主な症状は、胸の痛み・息切れ・動悸・血圧の異常です。
医療業界で働く場合、診療科それぞれの特徴や違いを知っておくとスムーズに仕事ができます。一般向けの医療情報サイトや医療業界向け転職サイトなどの記事をチェックして、基本的な知識を身につけましょう。
循環器内科では、内科のなかでも心臓や血管の病気を専門に診療します。循環器内科が専門とする病気には、狭心症・心筋梗塞・高血圧症・肺塞栓症があります。循環器の病気の主な症状は、胸の痛み・息切れ・動悸・血圧の異常です。
医療業界で働く場合、診療科それぞれの特徴や違いを知っておくとスムーズに仕事ができます。一般向けの医療情報サイトや医療業界向け転職サイトなどの記事をチェックして、基本的な知識を身につけましょう。

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