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MRの仕事はつらいって本当?大変な理由とやりがいをまとめて紹介

MRの平均離職率は10%と言われており、一般職の中では比較的高い数値になっています。高年収と言われることが多いMRの離職率が高い背景には、過酷な仕事内容が影響しているでしょう。MRの仕事は「つらい」「大変」「きつい」と評されることも珍しくないのです。

しかし、MRは本当につらい仕事なのでしょうか。ここから、MRのつらさや過酷さ、仕事のやりがいについてご紹介します。
これからMRへの転職をご検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

MRの仕事がつらいと言われる理由

MRの仕事がつらいと言われる理由
なぜ、MRの仕事はつらいことが多いと言われるのか、その理由は3つあります。
多くのMRがつらいと感じる理由を紹介しましょう。

1.ノルマが課されること
MRにとって仕事がつらい1つ目の理由が、ノルマです。MRは営業職なので、ノルマを課されることは避けて通れません。医療的な知識が豊富で、営業先から一目置かれ、社内での信頼が厚かったとしても、ノルマが達成できていなければ、営業職であるMRとしては半人前と思われてしまいます。

MRに課される代表的なノルマは、2種類あります。その中でも課されることが多いのが、売上の数値目標です。売上目標は、MRであれば必ず課せられるノルマと言えるでしょう。個人目標及び会社の目標を達成できなければ、出世ルートから外れたり減給に繋がったりすることもあります。売上目標のノルマを達成することが最もつらいと考えるMRは、とても多いです。

1991年の独占禁止法改正に伴い、MRは一般の営業職のように自社製品の価格を直接交渉することはできなくなりました。医療機関と価格交渉できるのは、医薬品卸業者のみとなるため、MRのノルマ達成の難しさの原因になっています。また、ノルマを達成できても、さらに高みを目指すように会社から指示されることもあるため、働けば働くほど年々上がるノルマがつらくなるという声も珍しくありません。

課されることが多いノルマには、行動ノルマもあります。行動ノルマとは、自分の行動で自社の立ち回りがどのように変わったかという点を評価することが多いです。例えば、営業をしている医療機関の中で自社の立場が他社よりも優位になったか、医療従事者や患者さんに自分の営業を通して貢献できているかなど、行動に関する評価を行います。ただし、行動ノルマは売上ノルマのように数字で表れるものではないため、自分の想定とは違った評価になり不満に感じる人も少なくありません。

2.医師との人間関係の構築
MRの仕事がつらいと感じる理由の2つ目は、人間関係です。特に社内の人間関係よりも、営業先での人付き合いの方がつらいと言われています。何時間も待ったのに医師から全く相手にされなかった、立場を下に見られることが多く雑用ばかり押し付けられる、話を聞いてもらえないなどの意見が多いです。

また、一昔前までならMRは接待を行うことができ、その場のコミュニケーションによって契約に繋げることができました。近年は接待が規制されていることもあり、医師に接見できる機会が減っています。
それに加えて、MRが持っている情報は、医師が学会関連のサイトや広報資料から調べられるようなってきました。そのため、MRに情報を求めることは少なくなりつつあります。また、MRとは価格交渉できないので、医師側が情報を求める機会が以前と比べて大幅に減少しているのです。

ここまでに紹介してきたことが重なると、MRは医師との人間関係の構築がつらいと感じるようになります。
ただし、医師との人間関係の構築ができた後は楽になった、雑に扱われることに慣れて何も思わなくなったなど、仕事をしていく上でつらいと感じることが少なくなったというMRも少なくありません。

3.勤務時間の不規則さ
MRにとって仕事がつらい3つ目の理由は、勤務時間の不規則さです。営業先の医師のスケジュールに合わせるため、朝が早かったり夜が遅かったりするので、自分の予定を立てにくく、生活習慣が乱れることがつらいと考えるMRもいます。

特に家庭があるMRは、平日の勤務がつらいだけでなく、休日も出勤しなければならないことがあり、家族との時間が取りづらくてつらいという声も珍しくありません。
ただし、2019年から先述した接待の規制を含む「販売情報提供活動に関するガイドライン(PGL)」の運用が開始されたため、MRにとって働きやすい環境に改善されつつあります。

MRのやりがいとは

MRのやりがいとは
MRのつらいことばかりを紹介してきましたが、当然やりがいがある仕事でもあります。MRのやりがいは、大きく2つ分かれます。

1.売上ノルマを達成した時の達成感
MRのやりがいの1つ目は、売上ノルマを達成した時の達成感です。特に、前評判が良い新薬などを担当し、販売直後に大量に売ることができれば、その達成感は格別でしょう。その後は必死に営業をしなくてもノルマの達成が容易になるため、仕事も進めやすくなります。MRであれば営業活動が大変というよりも、扱う商品によってはノルマの達成が楽なこともあるということです。
また、自分の営業によって会社としてのノルマを達成できた時の達成感もやりがいに繋がるでしょう。

2.担当先によってはワークライフバランスを保ちながら働き続けられること
MRのやりがいとして挙げられる2つ目は、営業先によっては非常に仕事がしやすいということです。
希少疾患の担当になれば、営業先が少ないケースやライバルが少ないケースがあります。また、病院に営業をかける場合でも、定められた時刻を過ぎるとセキュリティ対策によって外部の人間が院内に入れなくなるので、仕事を終了せざるを得ないケースがあるのです。
良好な人間関係を築きながら仕事ができれば、一般企業より帰宅時間が早いこともあるでしょう。

紹介してきたようにMRであれば大変という訳ではなく、担当によってはワークライフバランスを保ちながら働き続けることができるのです。

内資系企業と外資系企業、どちらのMRがつらい働き方なのか

内資系企業と外資系企業、どちらのMRがつらい働き方なのか
MRとして働く時、内資系企業と外資系企業のどちらで働く方がつらいのでしょうか。
ここからは、MRへの転職を目指している方に向けて、内資系企業と外資系企業の比較を紹介します。

1.内資系企業の特徴とは
内資系企業は、良くも悪くも日本企業らしい特徴があります。最大の特徴は、福利厚生が非常に良いことです。どの企業であっても、福利厚生が良いことは珍しくありません。内資系の中小企業の場合は、給料面では外資系企業に劣ることもありますが、大企業であれば外資系とほとんど変わらないでしょう。

内資系企業は書面での手続きが多いことも珍しくないので、パソコン操作が苦手という人には働きやすいのも魅力です。企業によっては事務的な手続きは事務職員が代行してくれるケースもあるので、パソコンが苦手な人であれば嬉しいポイントでしょう。

さらに内資系企業の特徴として挙げられるのが、年功序列が根強く残っていることです。そのため、会社に残り続けて頑張っていれば、出世ルートを歩んでいける可能性が上がることも特徴と言えるでしょう。外資系企業よりも内資系企業の方が転職率も若干低く、多くのMRが10年前後は働き続けています。

2.外資系企業の特徴とは
続いて、外資系企業の特徴を紹介しましょう。外資系企業の最大のメリットは、給料が非常に良いことです。外資系の中小企業であったとしても、内資系企業の大手企業並みの給料が貰えます。ボーナスが非常に高いことも特徴と言えるでしょう。

また、外資系企業では、海外の手法を積極的に取り入れています。オンラインの活用や書類のデータ化および簡略化などを導入し、MR業界を改革したのも外資系企業です。新型コロナウイルス感染症が蔓延した際は、対応に戸惑っていた内資系企業とは違い、いち早くリモートワークに切り替えたのも外資系企業でした。外資系企業は実力主義なので、実力があれば若くても出世しやすい環境を用意していることが多いのも特徴です。

日本の古き良き働き方のまま着実に出世コースを歩みたいのであれば、内資系企業がおすすめと言えます。働き方を改革しており、給料が高いことに惹かれるのであれば、外資系企業で働くのが良いでしょう。

まとめ

まとめ
MRの仕事はつらいというイメージが先行していますが、近年では働き方が改革され、職場環境は変わってきました。また、人によってつらいと思うことは異なるので、職場を上手く選べれば、無理なく働き続けられるかもしれません。

MRはつらいことが多い職種と言われていますが、やりがいがある仕事でもあります。売上ノルマを達成した時の達成感は、大変なことが多い仕事だからこそ、特別なものになるでしょう。営業先次第では非常に仕事がしやすい環境で働けるので、ワークライフバランスを重視することもできます。

内資系企業と外資系企業のどちらに勤めるかによっても、職場環境は大きく変わるでしょう。どちらが良い悪いではなく、自分の価値観に合った企業を選ぶことが、長期的に勤務しながら高いパフォーマンスを発揮するために必要です。

転職を検討する際は、職場環境に目を向けて、長期的に働ける職場を選びましょう。
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