医局から転職する医師は要チェック!スムーズに退局する方法

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医局から転職する医師は要チェック!スムーズに退局する方法

医局を辞めて転職するのは、医師のキャリアにおいて非常に大きな決断です。退局後も医局で築いた人脈は重要なので、円満に退局できるようしっかり準備しましょう。医師の世界は人間関係が密接なので、辞め方によっては転職しにくくなるなど、今後のキャリアに影響します。

この記事では、医局を辞めるメリット・デメリット、退局の流れ、円満退局のコツをご紹介します。医局からの転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

転職前に要チェック!医師が医局を辞めるメリット・デメリットとは

転職前に要チェック!医師が医局を辞めるメリット・デメリットとは
医局を辞めるメリット・デメリットのうち代表的なものをご紹介します。医局に不満があったとしても、まだ辞めるタイミングではない場合もあります。今後のキャリアやプライベートのプランに沿って検討し、より自分に合った選択をしましょう。

・メリット1:医局の人事に悩まされなくなる
医局に所属していると系列の病院に派遣される機会が多く、転勤や突然の異動を短期間で繰り返すケースが少なくありません。

職場環境や住居が頻繁に変わるため、生活の基盤が安定しにくい傾向にあります。結婚や育児、家族の介護などのライフイベントにも、対応が難しいかもしれません。医局を離れることで、将来を見据えた生活設計やキャリアプランを立てやすくなるでしょう。

・メリット2:給与が上がる
大学病院に勤務する医師の年収は、一般的に他の勤務医や開業医に比べて低い場合が多いと言われています。収入を確保するために他の医療機関でアルバイトする医師も少なくありません。転職すれば、給与がアップしアルバイトの必要もなくなる可能性が高いでしょう。

・メリット3:人間関係のしがらみから解放される
医局には多くの医師が在籍しており、上下関係も厳しく、派閥がある組織も少なくありません。そのため人間関係のしがらみが強く、神経を使います。

特に別の大学から入局した場合、すでに出来上がった人間関係に溶け込むのは大変です。さらに、医局の人間関係が昇進にダイレクトに影響することもあるでしょう。医局を離れることで、しがらみから解放され、ストレスを軽減できます。

・メリット4:キャリアアップやスキルアップができる
医局から他の医療機関に転職した場合、研究業務の負担が減り、オペの症例数が増えるなど臨床に集中しやすくなる可能性が高いです。

また、転職をきっかけに他の診療科目に方向転換する、開業を目標に経験を積むなど、より自分の希望に合ったキャリアを目指せるようになります。

・メリット5:勤務負担が軽減できる
医局に所属している場合、長時間の残業や休日出勤、当直勤務、当直明けの連続勤務、オンコール対応などが常態化しているケースが多々あります。プライベートの時間が取りにくく、心身ともに疲労が溜まりがちです。

ワークライフバランスがとりやすい転職先を選べば、勤務負担を軽減できるでしょう。

・デメリット1:学位や資格が取得できなくなる
医局を辞めると、医学博士の学位や、所属する医局で取れる専門医の資格を取得するチャンスを失ってしまいます。

専門医は年々重要性が増している資格なので、取得を希望するのであれば取得後に医局を離れるのをおすすめします。また、教授職への道が閉ざされるのもデメリットです。自分の目指すキャリアを明確に描いたうえで選択しましょう。

・デメリット2:研究の妨げになる
大学病院は研究を重視した医療機関のため、希少な症例に多く触れられる、研究に注力して論文を発表するなど、研究の場として大きなメリットのある職場です。他の医療機関の場合、臨床に力を入れているため、研究環境としては充分ではない可能性があります。

・デメリット3:海外留学が難しくなる
日本の医師免許を持っていても海外では使えないため、医師が海外留学するときは、医局の教授のつてで現地の研究機関で研究するケースが多いです。医局を離れると、海外留学のチャンスは大幅に減ってしまいます。

医局を辞めるときの手順は?どんなプロセスがあるの?

医局を辞めるときの手順は?どんなプロセスがあるの?
医局を辞めるときは、段取りを考えて進めることでスムーズに退職できます。必要なプロセスについて解説します。

(1)医療業界専門の転職サイト・エージェントを利用する
医局から離れて転職すると決めたら、まずは情報収集からスタートします。医師の転職に精通した医療業界専門の転職サイトやエージェントに登録し、転職市場の動向やどのような求人があるのかなどをリサーチします。幅広く情報を集めるために、複数の転職サイトやエージェントに登録するのをおすすめします。

転職エージェントは、医師の転職市場への知見や医療機関とのパイプを活かし、的確にアドバイスをしてくれます。応募書類の添削や面接対策、転職先との条件交渉、医局との交渉に関する助言など、さまざまな面からサポートしてくれます。

ただし、コンサルタントの力量によっては、知識や経験が不足していたり、レスポンスが遅かったりと充分なサポートが得られない場合もあるでしょう。複数のエージェントに登録することで、リスクを分散しましょう。

(2)医局長や上司に相談する
タイミングに注意しつつ、なるべく早めに退局の意思を医局長や上司に伝えます。後任人事などの都合があるため、急に申し出るのは避けましょう。

直近で相談すると「後任が見つかるまでいて欲しい」と引き止めに合うリスクがあります。退職の時期が延びることにより、転職の話が流れることもあるので要注意です。

今後も良好な関係を保つために、理解が得られるまでじっくり交渉するのをおすすめします。

(3)教授にメールで退局を伝え面談する
教授にメールで退局の意思を伝え、面談のアポイントメントを取ります。ほとんどの場合、教授は引き止めるので、退局の意思が固いことや退職の理由、今後のキャリアパスをはっきり伝えるのが大切です。転職先がすでに決まっている旨を話すことで、退局の意思の固さをより伝えられます。

面談の最後には、これまでの指導に対する感謝を伝え、丁寧にあいさつをします。きちんとした対応をすることが、円満な退局には不可欠です。

医局からの転職の注意点!円満に辞めるためのコツとは

医局からの転職の注意点!円満に辞めるためのコツとは
円満に辞めるために一番重要なのは、早めに退局の意思を伝えることです。医局側が人事上の調整がしやすいよう、可能な限り6ヶ月ほどのゆとりを持って伝えましょう。

また、上司や同僚から理解や共感を得やすい理由を伝えるのも重要です。「配偶者の転勤のため、引っ越しすることになった」「地元に帰って地域医療に貢献したい」といった、前向きかつ医局側の努力では解決できない理由がベストです。

逆にネガティブな本音を伝えるのは避けましょう。「改善に取り組むから退局しないでほしい」など引き止められやすいだけでなく、周りに悪印象を与えてしまいます。

医療業界は狭い世界なので、医局を辞めたから無関係とはいかないかもしれません。しかし、他の職場や学会などで顔を合わせる可能性があるので、円満に退職できるようにすることが大切です。

医局の状況はそれぞれなので、可能であれば、これまで医局を辞めた医師の退局理由や周囲の反応など、事情をヒアリングしておくのをおすすめします。

まとめ

まとめ
医局を離れて転職するのは、医師のキャリアにおいて大きな転機です。医局を辞めるメリット・デメリットをしっかり理解し、後悔のない選択をしましょう。専門医をまだ取得していない場合など、転職のタイミングを後ろ倒しにした方がいい場合もあります。

医療業界は狭い世界なので、今後のキャリアのためにも円満退局できるよう、スケジュールや伝え方など、細やかな気配りが必要です。

やみくもに転職しようとするのではなく、医療業界に特化した転職エージェントや転職サイトでリサーチして、スムーズに準備をすすめるのをおすすめします。