1. 医療転職.comトップ
  2. 記事一覧
  3. 製薬会社営業はどう変わる?MRの新時代と働き方を解説

製薬会社営業はどう変わる?MRの新時代と働き方を解説

2022/10/03

2025/11/21

製薬会社の営業活動は、この数年で大きく変化しました。医師が自らオンラインで情報収集するようになったことや、製薬企業のDX推進が急速に進んだことで、MRの働き方は従来の“対面中心”とは異なるスタイルへと移行しつつあります。

こうした環境変化に伴い、MRには従来以上に高度なコミュニケーション力やデジタルリテラシーが求められ、キャリアの築き方にも多様な選択肢が生まれています。

この記事では、製薬会社営業(MR)の現在の働き方、デジタル化による営業手法の変化、今後のキャリア展望までを分かりやすく解説します。


\ 医療業界への転職を全面サポート /

とりあえず登録してみる ▸

製薬会社の営業(MR)はどんな仕事?基本から解説

製薬会社の営業(MR)はどんな仕事?基本から解説
製薬会社の営業と聞くと「医師に薬の説明をする仕事」というイメージをお持ちの方が多いかもしれません。しかし実際のMR(Medical Representative)の業務は、単に製品を紹介するだけでなく、医療現場の課題を理解し、適切な医薬品の使用を支援する“医療情報の専門職”としての側面が年々強まっています。

ここでは、未経験の方にもイメージしやすいよう、MRの基本的な役割や日々の業務内容を丁寧に整理していきます。


MRの基本的な役割


MRの使命は、医療従事者へ科学的根拠に基づく正確な医薬品情報を提供し、適正使用を支援すること です。営業という言葉が使われていますが、一般的な「売り込み型の営業」とは異なり、次のような医療情報の橋渡し役が中心になります。

  • 製品の効能・効果、安全性に関する情報提供
  • 副作用情報の収集・報告
  • 医師・薬剤師が求める最新のエビデンス提供
  • 医薬品採用に向けた必要資料の整備
  • 学会・講演会の情報共有や開催支援


MR認定センター発行の「MR白書」でも、MRは“医療の質向上に寄与する情報提供活動”が担務の中心であると定義されています。

MR白書(MR認定センター)はこちら


MRの1日の流れ


MRの働き方は企業や担当エリアによって異なりますが、一般的には次のようなフローで構成されています。

  • 午前:訪問計画・資料準備/医療機関の訪問
    医師の外来時間を避けつつ面談を行い、必要な情報提供や副作用報告を行います。
  • 午後:訪問・講演会の準備・情報整理
    講演会資料の作成、医師の質問への回答準備、社内チームとの打ち合わせなどを行います。
  • 夕方:社内報告・翌日の準備
    CRMへの活動記録入力、問い合わせ対応など。


業務の中心は医療従事者と接するコミュニケーションですが、近年は 訪問とデジタルのハイブリッド型 で動くMRも増えています。


MRの活動が“営業”と呼ばれる理由


MRは医薬品を直接販売するわけではありませんが、「医療機関に自社製品を採用してもらう」ことが成果の一つになるため、企業側では営業職として扱われています。
ただし、売上だけで評価されるわけではなく、
  • ・情報提供の質
  • ・安全性情報の適切な管理
  • ・医師との信頼関係構築
  • ・チームとしてのブランド価値向上貢献


など、“医療貢献度”が重視される点が一般的な営業職との大きな違いです。


MRが関わる相手


MRが日常的にコミュニケーションを取るのは医師だけではありません。
  • ・薬剤師(院内/保険薬局)
  • ・看護師・薬剤部スタッフ
  • ・事務部門(医薬品採用委員会・購買部)
  • ・医療機関経営層


医薬品の適正使用を推進するため、さまざまな職種と連携する専門性の高い職種といえます。

MRの営業スタイルはどう変化しているのか

MRの営業スタイルはどう変化しているのか
ここ数年、製薬会社の営業活動は構造的に大きな転換期を迎えています。
医師の情報収集行動がオンラインへ移行したこと、各社がデジタル戦略を強化していること、MR数がピーク時から減少していることなど、さまざまな要因が重なり、従来の“訪問中心の営業”だけでは成果を出しにくい時代になりました。

ここでは、MRの営業スタイルがどのように変化しているのか、業界全体の視点から整理していきます。


医師の情報収集方法の変化が営業スタイルにも影響


MRの営業スタイルが変化している背景には、製薬会社側のDX推進だけでなく、医師自身の情報収集スタイルが大きく変わったこと も関係しています。近年、医師は診療の合間や移動中でも最新の医学情報にアクセスできるようになり、必要な情報を“自分のタイミングで”取る傾向が強まっています。
これにより、MRが従来のように訪問を中心に情報提供を行うだけでは、医師が求めるスピードや深さに対応しきれない場面も出てきました。

例えば、診療科ごとに注目している新薬や副作用、安全性情報は異なり、医師ごとに必要な情報の種類やタイミングが大きく異なる ようになっています。
そのため現在のMRには、
  • 医師の興味・関心の変化を察知する力
  • 状況に応じて「訪問/オンライン/メール」を使い分ける判断力
  • 医師が求める瞬間に迅速に情報提供するレスポンスの速さ

などが求められています。

MRの役割は、これまでのように「訪問して情報を届ける」だけでなく、医師の行動やニーズの変化を踏まえた“最適な距離感とタイミング”でサポートする営業スタイル に進化していると言えるでしょう。


訪問とデジタルのハイブリッド型営業が主流に


現在のMR活動は、従来の訪問を完全にやめるのではなく、「訪問 × デジタル」 を組み合わせたハイブリッド型へ移行しています。
  • ・訪問できない医療機関へのオンライン面談
  • ・メールやチャットを使った非対面フォロー
  • ・Web講演会・Web説明会の運営や参加
  • ・オンライン資料配信による情報提供


この結果、MRの一日の業務は「移動中心」から「情報活用・準備中心」へとシフト。効率性の向上が求められ、デジタルツールを使いこなす能力がより重要になっています。


MRの評価基準も「量」から「質」へ変化


かつては「訪問件数」や「面談回数」など、活動量が重視される風潮が強くありました。しかし現在は、医療機関の訪問ルールが厳格化し、医師が求める情報も高度化しているため、評価指標も変わりつつあります。

  • 医師の課題を理解したうえでの提案力
  • 適切な情報の深さ・科学的な根拠の質
  • 最適なチャネル(訪問・オンライン・メール)を選択する判断力
  • チームとしてのブランド価値向上への貢献


“医師に何回会ったか”ではなく、“医師にとって価値ある時間を提供できたか” が重要視される営業スタイルになっています。


MR数の減少と「選ばれるMR」の二極化


MR認定センターによると、MRの人数は2013年度をピークに減少が続いています。背景には、デジタルコンテンツの普及、医療機関の訪問制限、MR活動の効率化などがあります。
しかし、その一方で、
  • 高度な専門知識を持つMR
  • デジタルを使いこなすMR
  • 医師から信頼されるMR

といった “価値を提供できるMR” の需要はむしろ増加傾向にあります。
つまり、「数は減っても、求められるMRのレベルは上がっている」というのが現在の実情です。


\ 医療業界への転職を全面サポート /

とりあえず登録してみる ▸

製薬会社が進めるDXと営業のデジタル化

製薬会社が進めるDXと営業のデジタル化
製薬業界では今、多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を重要戦略として掲げ、組織改革を進めています。これにより、MRの働き方や営業スタイルは大きな変化を迎えています。

ここでは「製薬会社側の動き」に焦点を当て、DXが具体的に何をもたらしているのかを解説します。


製薬会社がDXを推進する理由


製薬会社がDXを加速させている背景には、以下のような業界構造の変化があります。
  • 医師の情報収集行動がオンライン中心へ移行
  • 働き方改革による訪問制限の強化
  • 新薬創出の難化による競争激化
  • データ活用の重要性の高まり


これらに対応するため、製薬会社は営業組織の効率化・情報の最適配信・顧客データの統合を急速に進めています。


CRMの導入で“必要な情報を必要な相手へ”届ける


多くの製薬企業が活用しているのが CRM(顧客関係管理) です。MRの訪問記録、医療機関の特性、医師の関心領域、過去の問い合わせ内容などを一元管理し、最適なタイミングで適切な情報を届けられるようにする仕組みです。

  • ・医師が関心を示した製品情報を可視化
  • ・講演会参加履歴から次のアプローチを決定
  • ・問い合わせ傾向に合わせて資料をパーソナライズ


これにより、MRは“勘と経験”ではなく、データに基づいた精度の高いアプローチ が可能になりました。


MA(マーケティングオートメーション)の活用で営業効率が向上


MAとは、メール配信や行動分析、スコアリングなどのマーケティング活動を自動化する仕組みです。
製薬会社では、医療従事者のデジタル行動(ログイン状況・閲覧ページ・資料ダウンロードなど)を活用し、ニーズを可視化してMRのアプローチにつなげています。

実例:ファイザーのMA活用
ファイザーは医療従事者向けサイトの行動データを分析し、医師の関心に合わせて情報提供のタイミングを最適化。その結果、
  • ・担当エリアを拡大
  • ・MRが必要とされる場面で正確にアプローチ
  • ・情報提供の質が向上

といった成果につながっています。


Web講演会・オンライン学術情報配信の定着


製薬会社が提供する学術情報は、Web講演会やオンラインセミナーによって、全国の医師が自分の好きな時間・場所で視聴できるようになりました。
  • ・ライブ配信(リアルタイム質疑が可能)
  • ・オンデマンド配信(後日視聴)
  • ・Web学会・バーチャル展示


MRが講演会の企画・運営・フォローアップを担当するケースも多く、「オンライン学術情報の活用力」 はMRに必須スキルとなっています。


デジタル人材の採用強化と社内教育の進化


製薬会社は、MRの育成だけでなく デジタルに強い人材の積極採用 にも注力しています。
  • ・デジタルマーケティング担当
  • ・データサイエンティスト
  • ・CRM管理担当
  • ・オンライン企画推進担当


さらに、MRに対してもデジタル教育プログラムが整備されており、「対面 × デジタル」両方を使いこなすMR が求められる時代へと進化しています。

医師の情報収集行動の変化とMRへの影響

医師の情報収集行動の変化とMRへの影響
医師の情報収集スタイルは、ここ数年で大きく変化しました。かつてはMRが医療機関を訪問し、最新の医薬品情報や安全性情報を直接届けることが当たり前でしたが、現在では医師自身がオンラインで必要な情報を“自分のタイミングで”取得できる環境が整っています。この行動変化は、MRの営業スタイルや価値の置かれ方にも大きな影響を与えています。

ここからは、医師の情報行動がどのように変わり、その結果MRに何が求められるようになっているのかを詳しく見ていきます。


医師の情報収集スタイルの変化とオンライン活用の拡大


医師が利用できる医療情報の種類や入手方法は年々増え、オンライン活用は急速に広がっています。
医薬品の基本情報や最新の治療エビデンス、学会発表など、多くの情報をインターネット上で確認できるようになったことで、医師は必要な情報を“待たずに”入手できるようになりました。
医師が日常的に活用する情報源の例として、以下が挙げられます。

  • ・m3.comなどの医療従事者向けプラットフォーム
  • ・製薬会社が提供する医療従事者向けオンラインコンテンツ
  • ・ガイドライン・論文・学会資料などのWeb公開
  • ・Web講演会・オンデマンド配信での学習機会


これにより、医師は診療のスキマ時間でも効率よく最新情報に触れることができ、「MRに会わなければ得られない情報」が大幅に減少 しています。その結果、MRに求められる役割は、単なる情報提供者ではなく、医師がオンラインで得た情報を“より深く理解し、現場で使いこなすための補完役”へと変化しています。


医師が求める情報レベルが高度化している


オンラインで基本情報を入手できるようになったことで、医師がMRに求める内容は以前よりも専門性が高くなっています。
特に、以下のような「深い理解」が必要なテーマが増えています。
  • ・臨床試験データの背景や設計意図
  • ・安全性プロファイルの根拠とリスクマネジメント
  • ・他剤との位置づけ・比較データの解釈
  • ・特定患者層における治療戦略の考え方


単に資料を説明するだけではなく、医師が抱えている疑問や臨床現場の課題に対して“応用的な情報”を返せるか が重要視されるようになってきました。これは、MRの知識レベルと情報の理解度が、これまで以上に問われる時代になったということです。


リアルタイム性の需要が高まり、情報提供のスピードが重要に


医師は必要な時にオンラインで情報を確認できるため、「MRが訪問するタイミング」と「医師が知りたいタイミング」が一致しないことが増えています。そこで必要となるのが、迅速かつ柔軟な情報提供 です。

  • ・問い合わせへの即時対応(メール・オンライン会議)
  • ・資料・動画のスピーディな提供
  • ・講演会アーカイブの案内
  • ・必要な情報を“必要な瞬間”に届けるナビゲート力


MRは「訪問日中心の活動」から、医師の都合に合わせた“オンデマンド型の情報提供” へと役割を広げています。


医師ごとに異なるニーズに合わせた提案力が求められる


オンライン情報源が増えた結果、医師のニーズはより細分化し、“誰にでも同じ情報を提供する”スタイルでは満足してもらえなくなっています。
  • ・診療科による関心テーマの違い
  • ・治療方針や患者層の違い
  • ・オンラインで何を閲覧しているか
  • ・過去の問い合わせ履歴・講演会視聴履歴


これらを理解した上で情報提供を担うには、CRMやMAで得られるデータを活用し、医師ごとの“最適な提案”ができるMR が高く評価されます。


オンライン化は“MR不要論”ではなく役割進化につながっている


医師がオンラインで情報収集できるようになった現在でも、MRの存在価値が下がったわけではありません。むしろ、
  • ・深い科学的理解に基づく解説
  • ・他剤比較の背景知識の提供
  • ・現場での治療判断をサポートする視点
  • ・副作用マネジメントに関する専門的アドバイス

といった オンラインだけでは補完しきれない領域 において、MRの役割はさらに重要になっています。

情報が溢れる時代だからこそ、医師に“正しく、わかりやすく、臨床で使える形で”情報を提供できるMR が選ばれる時代になっていると言えるでしょう。

このように、医師の情報行動の変化は、MRの役割を単なる情報提供者から“価値ある専門性を提供するパートナー”へと進化させています。


\ 医療業界への転職を全面サポート /

とりあえず登録してみる ▸

デジタル時代に求められるMRのスキルセット

デジタル時代に求められるMRのスキルセット
製薬会社の営業活動が「対面中心」から「デジタルを活用したハイブリッド型」に変化したことで、MRに求められるスキルも大きくアップデートされています。従来のコミュニケーション力だけでなく、デジタルツールの扱い方やデータを読み解く力など、より多面的な能力が必要になりました。

ここでは、これからのMRに必須となるスキルを体系的にまとめて解説します。


オンライン面談に対応するコミュニケーション力


オンライン面談は、MRにとってすでに一般的な営業手法の一つです。しかし、対面の時と同じ感覚では、相手の表情や空気感が読み取りにくく、話の流れがかみ合わないこともあります。そのためオンラインでは、以下のような配慮やスキルが求められます。

  • 表情・声のトーン・話すスピードを意識した会話運び
  • 意図的に“間”を作り、医師からの反応を引き出す工夫
  • 画面越しでも伝わりやすい資料の構成と見せ方
  • 一方通行の説明にならないよう質問を挟む技術


オンライン営業は“効率化”をもたらす一方、コミュニケーションの質が成果に直結しやすい という特徴があります。


データを読み解き、最適なアプローチを選ぶ力


デジタル時代のMRにおいて重要性が高まっているのが、「データリテラシー(データを読み解く力)」 です。製薬会社ではCRMやMAツールには、医師がオンラインでどんな行動を取ったのか、さまざまなデータが蓄積されています。
  • 医師が閲覧したWebコンテンツ
  • 参加した医療講演会の履歴
  • 過去の問い合わせ内容
  • 医療機関ごとの処方傾向


これらのデータを分析することで、医師が関心を寄せている治療領域や情報の深さ、適切なアプローチのタイミングが見えてきます。

例えば、関心度の高いテーマから情報提供を始めたり、オンライン面談を提案する最適なタイミングを判断したり、専門領域や患者層に合わせて資料内容を調整することが可能になります。このように、データを活用することで、より戦略的で“必要な情報を必要な形で届ける”営業活動が実現できます。


デジタルツールを使いこなす力(ITスキル)


MRにはこれまでにないレベルでデジタルツール活用が求められるようになっています。特に重要なのは、以下のようなツールを使いこなす力です。

  • Web面談ツール(Teams、Zoom など)
  • CRMツール(顧客情報管理システム)
  • MAツール(医師のオンライン行動を可視化)
  • Web講演会の企画・運営ツール
  • 電子資料・動画コンテンツの作成スキル


これらは「使えると便利」ではなく、「使えないと仕事にならない」レベルで必須化 しています。デジタル化が進むほど、ITリテラシーの高いMRは企業内での評価も上がりやすくなる傾向があります。


論理的に情報を整理し、分かりやすく伝える力


医師の前で情報提供を行う場面では、以下のような“論理的な伝え方”が重視されます。

  • 情報が多い時にポイントを絞り、短時間で伝える力
  • エビデンスの背景を分かりやすく構造化して説明する力
  • 医師の知りたい情報を瞬時に判断し、順番を組み替えて伝える力
  • 複数製品や治療選択肢を比較して説明する分析力


情報が溢れる時代だからこそ、MRの“理解を深める説明能力”が差別化ポイント となります。


医師の課題をつかむ洞察力(ヒアリング力)


医師のニーズが細分化している今、MRには単なる説明ではなく、「医師の課題を見つける」 という役割が求められます。

  • 処方に迷っている症例の特徴
  • 安全性に不安を感じているポイント
  • 患者層の変化と治療選択の課題
  • 学会で注目されているトピック


これらを引き出すには、的確な質問と、丁寧に耳を傾ける姿勢が不可欠です。MR白書でも、MRの重要スキルとして「課題把握力」「医療現場の理解」 が繰り返し強調されています。


自律的に学び続ける姿勢


医療は常にアップデートされる世界です。新薬の承認、ガイドラインの改訂、新たな治療概念や作用機序など、勉強すべき領域は広がる一方です。そのためMRには、以下のような「学び続ける力」が欠かせません。

  • 最新エビデンスや治療概念のアップデート
  • 学会・論文から情報を読み解く習慣
  • デジタルツール・分析手法の習得
  • 自社製品以外の疾患領域理解


学ぶ姿勢を持つMRは、医師からの信頼を得られやすく、キャリアの幅も大きく広がります。

デジタル時代のMRには、従来の営業スキルに加えて、多くの新しい能力が求められています。

MRのキャリアの選択肢と今後の展望

MRのキャリアの選択肢と今後の展望
MRを取り巻く環境は年々変化しており、求人市場や企業が求める人材像も多様化しています。MR白書によると、MR数は2013年度をピークに減少が続いており、単に人数が減っているだけではなく、「求められるMRの質」 が大きく変化していることが示されています。

そのため現在のMRには、従来の「訪問中心」「ルート営業型」の働き方だけでなく、キャリアの選択肢を広げる視点 が求められています。

ここでは、これからのMRが選べるキャリアパスを体系的に整理し、今後の展望までを分かりやすく解説していきます。


コントラクトMR(CSO)として働く


コントラクトMRはCSO(医薬品営業業務受託機関)に所属し、製薬会社へ派遣されて営業活動を行う働き方です。新薬発売時のプロジェクトや営業体制の増強、特定エリアの人員補強など、ニーズに応じて柔軟に活躍できます。

コントラクトMRの特徴
  • 複数メーカーの製品に関われる
  • 新薬シーズンの立ち上げに参加できる
  • 一社に縛られない働き方ができる
  • 経験豊富なMRは需要が高い


MR数全体が減る一方で、繁忙期に即戦力として活躍できるMR の需要は高まっており、キャリアの一つとして注目されています。


MSL(メディカルサイエンスリエゾン)へのキャリアチェンジ


近年人気が高まっているのが MSL(メディカルサイエンスリエゾン) です。MRと同じ製薬企業の職種ですが、営業ではなく、医科学的なエビデンス提供や研究支援が中心の“専門性の高い職種”です。

MSLの主な業務
  • 医師・研究者(KOL)との高度な科学的ディスカッション
  • 最新の臨床研究情報の提供
  • 治験支援やエビデンス生成に関わる活動
  • 学会での情報収集や発表サポート


MR経験者は疾患領域の理解やコミュニケーション力が強みとなり、「営業から科学コミュニケーションの専門家」へ進む代表的なキャリア として人気が高まっています。


製薬会社内のマーケティング職へキャリアアップ


製薬会社のマーケティング職は、製品戦略の立案や学会施策の企画など、営業とはまた違った視点が求められる職種です。MR経験があると、

  • 医師・医療機関のニーズを深く理解している
  • 現場課題に即した施策を考えられる
  • データと現場感覚を両立した企画ができる

などの理由から、マーケティング部門でも高く評価されます。
採用段階でも「MR経験歓迎」とされることが多く、キャリアアップとしての人気が非常に高い選択肢 の一つです。


本社スタッフ(学術・安全管理・研修担当)への異動


製薬会社には、MRの経験を活かせる本社業務が多く存在します。

  • 学術・メディカル部門(製品情報の管理・エビデンス整備)
  • 安全管理部門(副作用情報の評価・マネジメント)
  • 研修担当(新人MRの育成・教育プログラム構築)


医療現場を深く理解しているMRは、これらの部署で活躍しやすく、「現場経験 × 科学知識」 を兼ね備えた人材として重宝されます。


異業種へのキャリアチェンジ(医療系営業・医療DX企業など)


MRのキャリアは製薬業界に限られません。医療業界は幅広い分野で営業職の需要が高く、MRの経験は他領域でも評価されやすい特徴があります。

異業種で活かしやすい領域の例
  • 医療機器営業(外資・国内問わず人気)
  • 医療IT企業・メディカルプラットフォーム企業
  • ヘルステック企業(医療DX推進)
  • 医療コンサルタント・医療BPOなど


MRは対医療従事者のコミュニケーション、製品知識、論理的説明力が強いため、医療分野の営業職の中では最も転職しやすい職種の一つ とされています。


MRという職種の将来性と展望


MR白書では、MRの総数が減少傾向にある一方、「専門性の高いMR」 の需要は今後も続くと示唆されています。背景には、製薬会社のDX推進による業務効率化、医師のニーズ細分化に応えるための高い専門知識の必要性、高度なコミュニケーション力を持つMRは代替困難である点があります。

つまり、MRは“数”が減っているのではなく、「高いスキルを持つMRへ役割がシフトしている」 と考えるべきです。今後のMRは、「データを活用」し、「医師の課題を深く理解」し、「科学的な情報を分かりやすく届ける」といった能力を持つことで、製薬会社内外でのキャリアの幅がさらに広がるでしょう。

MRのキャリアは想像以上に多彩で、製薬業界の内外、両方において活躍できるフィールドがあります。


\ 医療業界への転職を全面サポート /

とりあえず登録してみる ▸

製薬会社営業で働く魅力とやりがい

製薬会社営業で働く魅力とやりがい
MRは「営業」という名称ではありますが、一般的な営業職とは異なる独自の魅力があります。医療従事者や患者に寄り添いながら、医薬品を通じて医療の質向上に貢献できる仕事であり、社会的意義が強く、専門性の高い職種として確立されています。

ここでは、製薬会社営業として働く魅力ややりがいを、未経験者にもイメージしやすい形で解説します。


医療の発展に直接貢献できる社会性の高さ


MRが提供する医薬品情報は、医師の治療判断に影響する重要な情報です。適切な情報提供が行われることで、患者の治療がより安全・効果的に進む可能性が高まります。

MRが医療に貢献する具体的場面
  • 医師が治療法に迷っている症例に情報提供し判断を支援
  • 副作用発生時の対応策を迅速に届ける
  • 新薬の最新データを提供し最適な治療選択を促す


こうした活動は、患者の命や健康に直接関わるため、「医療の一部を支えている」という実感 を得やすいのが大きな魅力です。


専門知識を武器にした“プロフェッショナル”として評価される


製薬会社の営業は一般的な営業と違い、医薬品・疾患・治療の深い理解が欠かせません。そのため、MRは自然と高度な専門性が身につき、医療従事者からも「専門家」として評価される場面が多くあります。
  • 疾患・薬理・治療アルゴリズムの理解
  • 臨床試験データや最新エビデンスの把握
  • 医師や薬剤師との科学的ディスカッション


医師と対等に議論できるようになると、自分の成長が実感でき、仕事への自信にもつながります。


提案や工夫が成果に直結する“裁量の大きさ”


製薬会社営業は、個人の工夫次第で成果が大きく変わる職種です。例えば、

  • オンライン面談や訪問の最適な組み合わせ
  • 医師ごとの興味に合わせた資料作成
  • 講演会の企画やフォローアップ方法
  • データ分析を活かした提案の高度化


など、MRの判断や行動で成果を伸ばすことができます。
「医師の課題を解決できた」「あなたがいたから助かった」と直接感謝される瞬間は、非常に大きなやりがいになります。


最新の医療・研究情報を常に学べる環境


医療は常に進化しており、新薬承認、ガイドライン改訂、新たな作用機序の登場など、学ぶべき領域は広がっています。
MRとして働くことで、最新の医療知識や研究情報に自然と触れ続けることができます。
  • 学会や講演会での最先端の知識習得
  • 治療領域の最新データや論文を日常的に確認
  • 医師とのディスカッションから得られる実践的な洞察


学び続ける環境が整っている職種 であり、専門性の高いキャリアを築く大きな土台になります。


キャリアの選択肢が広く“つぶしが効く”職種


MRは医療業界の中でもキャリアの幅が広いことで知られています。前のセクションで紹介したとおり、
  • MSL(科学職)
  • マーケティング(戦略職)
  • 本社スタッフ(学術・安全管理・研修)
  • 他業界の医療系営業(医療機器・医療DXなど)


といった 多彩なキャリアパス が選べます。
これは、MRが持つ医師への高度なコミュニケーション力、論理的説明力、医療の専門知識、データ活用スキルが、他の職種でも高く評価されるためです。
「MRを経験しておけばキャリアの幅が広がる」という声は、業界内でも非常に多い意見です。


高い給与水準と安定性


MRは製薬業界の中でも給与水準が高く、将来性・安定性の面でも魅力があります。

  • 大手製薬企業は給与レンジが高い
  • 成果主義が反映されやすいので頑張りが報われる
  • 福利厚生や研修制度が整備された企業が多い


営業でありながら、社会貢献度が高く、専門性も身につき、家族を支えるキャリアとしても選ばれやすい職種 と言えます。

このように、製薬会社営業(MR)は専門性・やりがい・キャリアの幅・安定性を兼ね備えた魅力的な職種です。

まとめ

まとめ
製薬会社の営業(MR)の働き方は、この数年で大きく変化しています。医師の情報収集スタイルがオンライン中心へ移行し、製薬会社のDX推進も加速したことで、MRに求められる役割や必要スキルはこれまで以上に高度化しました。

訪問件数や面談回数といった“量”の営業ではなく、医師の課題に寄り添い、必要な情報を最適な形で届ける“質の営業” が重要視される時代へと変わりつつあります。

その一方で、MRという仕事の魅力や社会的意義が失われたわけではなく、むしろ専門性を活かせる場は広がっています。医療従事者との信頼関係を築き、科学的根拠に基づいた提案で医療の質を支えることができるMRは、これからも医療の現場に不可欠な存在です。

また、MRとして培った知識やコミュニケーション力、データ活用力は、製薬会社内のキャリアアップ(MSL・マーケティング・本社スタッフ)だけでなく、医療機器・医療IT・医療DXなどの他業界でも大きな武器になります。

変化が続く今だからこそ、キャリアの棚卸しや市場のチェック、スキルのアップデート は非常に価値があります。

現役MRの方も、これからMRを目指す方も、ぜひご自身の強みと今後のキャリアの方向性を見つめ直すきっかけにしていただければ幸いです。

\ 医療業界への転職を全面サポート /

とりあえず登録してみる ▸

X

この記事が気に入った場合は
Xへポストをお願いします

医療転職.com 無料会員登録 医療/IT業界特化の専門コンサルに相談しませんか?

ユーザーID

必須

※メールアドレスでも登録可能です

※ログイン時に使用します

ユーザーID(確認)

必須

※メールアドレスでも登録可能です

メールアドレス

必須

※半角英数字でご入力下さい。

メールアドレス(確認)

必須

※半角英数字でご入力下さい。

パスワード

必須

※半角英数字(0~9、a~z、A~Z)、6~20文字で入力してください。

パスワード(確認)

必須

※半角英数字(0~9、a~z、A~Z)、6~20文字で入力してください。

氏名

必須

※全角でご入力下さい。

フリガナ

必須

※全角でご入力下さい。

医療転職.comを知ったきっかけ

必須

利用規約

第1条 定義

本規約において使用する用語の意義は、次の各号に定めるとおりとします。

  • 「当社」とは、株式会社エリメントHRCをいいます。
  • 「本規約」とは、「医療転職.com利用規約」をいいます。
  • 「本サイト」とは、当社が運営する「医療転職.com」(その理由を問わずサービスの名称又は内容が変更された場合、当該変更後のサービスを含みます。)と称するウェブサイト(https://www.iryo-tenshoku.com/)をいいます。
  • 「本サービス」とは、本サイトを通じて当社が会員に提供するサービスをいいます。
  • 「会員」とは、当社所定の手続に従い、会員として登録された者をいいます。
  • 「本契約」とは、本サービスの利用に関する当社と会員との間の契約をいいます。
  • 「第三者」とは、個別の本契約における当事者(当社及び当該本契約における会員)以外の者をいい、他の会員、本サイトに情報が掲載された事業者、本サイトに情報を提供した事業者を含み、かつこれに限られません。
  • 「送信情報」とは、当社、会員及び第三者が本サービスに送信(一般に公開・特定の相手にのみ公開・非公開を問いません。)したテキスト、イラスト、画像、動画その他当社所定の情報(これを元に本サービス上で自動生成された情報や処理結果も含みます。)をいいます。

第2条 適用範囲

  1. 本規約は、本契約において当社と会員とに適用されます。会員は、会員として登録されることにより、本規約の全ての内容に同意したものとみなされます。
  2. 本サイト上で、本サービスに関するその他の規程(以下「その他の規程」といいます。)が存在する場合に、その他の規程は、本規約の一部を構成するものとします。本規約の規定とその他の規程の内容が異なる場合は、本規約が優先して適用されます。

第3条 本サービス

  1. 会員は、本契約の有効期間内に限り、本契約に違反しない範囲で、当社の定める方法に従い、本サービスを利用することができます。なお、会員が本サービスを通じて入手した送信情報について、会員は、個人としての私的利用のみに利用できるものとします。
  2. 当社は、送信情報の内容の正確性、信頼性、安全性等を保証するものではありません。送信情報に関する判断は、会員自身の責任で行なってください。送信情報に基づいて会員が被ったいかなる損害についても、当社は、いかなる責任も負いません。
  3. 本サービスの詳細な仕様は、本サービス上において別途定めるものとします。当社は、本サービスの仕様の改良、追加、削除等の変更を行うことがあり、会員は、これを予め承諾します。また、当社は、本サービスの遂行を、必要に応じて第三者に委託することができるものとします。
  4. 会員は、自らの責任と費用において、ハードウェア、ソフトウェア、インターネット接続回線、セキュリティの確保等、本サービスの利用に必要な環境(以下「利用環境」といいます。)を整備します。
  5. 当社は、次の各号につき、いかなる保証も行うものではありません。さらに、会員が当社から直接又は間接に、本サービスに関する情報を得た場合であっても、当社は、会員に対し、本規約において規定されている内容を超えて、いかなる保証も行うものではありません。
    • 本サービスの利用に起因して利用環境に不具合や障害が生じないこと
    • 本サービスの正確性、完全性、永続性、目的適合性、有用性
    • 会員に適用のある法令、業界団体の内部規則等への適合性

第4条 登録

  1. 本サービスの利用を希望する者(以下「利用希望者」といいます。)は、本規約の内容に同意した上で、当社所定の方法により、登録の申込を行うものとします。利用希望者は、申込の際に登録する当社所定の情報(以下「登録事項」といます。)が、全て正確であることを保証します。
  2. 当社は、当社所定の基準により、利用希望者の登録の可否を判断し、登録を認める場合には、その旨及び本サービスを利用するために必要となるID・パスワード(以下「ID・パスワード」といいます。)等の情報を通知します。当社が当該通知を行なった時点で、利用希望者は会員として登録され、当該会員と当社との間に、本契約が成立します。
  3. 当社は、利用希望者が以下のいずれかに該当し又は該当すると当社が判断した場合は、理由を一切開示することなく、利用希望者の登録を認めないことができます。
    • 当社所定の方法によらずに登録の申込を行った場合
    • 登録事項の全部又は一部につき、虚偽、誤記又は記載漏れがあった場合
    • 本規約に違反するおそれがあると当社が判断した場合
    • 過去に本規約に違反した者又はその関係者であると当社が判断した場合
    • 未成年者、成年被後見人、被保佐人、被補助人のいずれかであり、法定代理人、後見人、保佐人、補助人の同意等を得ていなかった場合
    • 本サービスと同種又は類似するサービスを現に提供している場合又は将来提供する予定である場合
    • 個人ではなく事業者の場合
    • その他当社が登録を妥当でないと判断した場合
  4. 会員は、登録事項に変更が生じた場合は、直ちに当社所定の方法により、登録事項の変更の手続きを行うものとします。これを怠ったことによって会員が損害を被ったとしても、当社は一切責任を負わないものとします。

第5条 ID・パスワードの管理

  1. 会員は、自己の責任において、ID・パスワードを適切に管理・保管するものとし、これを第三者に開示・利用させたり、貸与、譲渡、売買、担保提供等をしてはならないものとします。
  2. 当社は、ログイン時に使用されたID・パスワードが登録されたものと一致することを所定の方法により確認した場合、当該ログインした者を真正な会員とみなします。
  3. 会員によるID・パスワードの管理不十分、使用上の過誤、不正使用等によって会員が損害を被ったとしても、当社は一切責任を負わないものとします。

第6条 利用料金

本サービスの利用料金は、無料とします。但し、当社の裁量により、会員への事前の通知により、有料化することがあります。

第7条 権利帰属

  1. 本サービスに関する、特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、不正競争防止法上の権利、その他一切の財産的若しくは人格的権利(以下「知的財産権等」といいます。)は、全て当社又はそのライセンサーに帰属します。
  2. 本規約に定める本サービスの利用許諾は、本規約に明示的に規定される場合を除き、本サービスに関する当社又はそのライセンサーの知的財産権等に関し、いかなる権利も許諾するものではありません。会員は、本サービスが予定している利用態様を超えて、本サービスを利用することはできません。

第8条 送信情報

  1. 会員は、送信情報について、事実に基づくこと、自らが送信することについて適法な権利を有していること、及び当社又は第三者の権利を侵害するものではないことを保証します。
  2. 会員は、送信情報について、当社に対し、世界的、非独占的、無償、サブライセンス可能かつ譲渡可能な使用、複製、配布、派生著作物の作成、表示及び実行に関するライセンスを付与します。また、当社並びに当社より正当に権利を取得した第三者及び当該第三者から権利を承継した者に対し、著作者人格権を行使しないことに同意します。
  3. 当社は、送信情報について、安全に管理するよう努めますが、本サービスが、本質的に情報の喪失、改変、破壊等の危険が内在するインターネット通信網を利用したサービスであることに鑑みて、会員は、送信情報を自らの責任においてバックアップするものとします。当該バックアップを怠ったことによって会員が被った損害について、当社は、送信情報の復旧を含めて、一切責任を負いません。
  4. 当社は、以下のいずれかに該当し又は該当すると当社が判断した場合は、事前に通知することなく、送信情報の全部又は一部を閲覧、保存し、または第三者へ開示することがあります。また、当社は、上記判断に関する理由を開示する義務は負いません。
    • 会員の同意を得たとき
    • 当社が閲覧等の同意を求める連絡を会員に行なってから7日以内に、当該会員からの回答がなかったとき
    • 裁判所、警察等の公的機関から、法令に基づく正式な照会を受けたとき
    • 法律に従い開示の義務を負うとき
    • 会員が第9各号に該当する禁止行為を行ったとき
    • 当社又は第三者の生命・身体・その他重要な権利を保護するために必要なとき
    • 本サービスのメンテナンスや技術的不具合解消のために必要があるとき
    • 上記各号に準じる必要性があるとき
  5. 当社は、以下のいずれかに該当し又は該当すると当社が判断した場合は、事前に通知することなく、送信情報について、その全部又は一部を削除することができます。また、当社は、上記判断に関する理由を開示する義務は負いません。当社は、削除された送信情報について、当該情報の復旧を含めて一切責任を負いません。
    • 会員の同意を得たとき
    • 会員が第9条各号に該当する禁止行為を行ったとき
    • その理由を問わず、本契約が終了したとき
    • 第12条によって本サービスが変更、中断、終了したとき
    • 上記各号に準じる必要性があるとき
  6. 第4項及び前項に拘らず、当社は、送信情報を監視する義務は負いません。

第9条 禁止行為

会員は、本サービスの利用にあたり、以下の各号のいずれかに該当し又は該当すると当社が判断する行為をしてはなりません。

  • 本サービスを通じて入手した送信情報について、会員の個人としての私的利用以外に利用する行為
  • 法令に違反する行為
  • 犯罪に関連する行為
  • 公序良俗に反する行為
  • 当社又第三者の知的財産権等、プライバシー権、名誉権、信用、肖像権、その他一切の権利又は利益を侵害する行為
  • 本サービスの運営・維持を妨げる行為
  • 本サービスのネットワーク又はシステム等に過度の負担をかける行為
  • スクレイピングプログラムを利用して本サービスにアクセスする行為
  • 本サービスのネットワークに不正にアクセスする行為
  • リバースエンジニアリング、逆コンパイル、又は逆アセンブラ、その他本サービスを解析しようと試みる行為
  • 第三者になりすます行為
  • 第三者に本サービスを利用させる行為
  • 宣伝、広告、勧誘又は営業をする行為
  • 本サービスにより利用しうる情報を改ざんする行為
  • 反社会的勢力等(暴力団、暴力団員、右翼団体、反社会的勢力、その他これに準ずる者を意味します。以下同じ。)の維持、運営若しくは経営に協力若しくは関与する等反社会的勢力等との何らかの交流若しくは関与をする行為
  • 前各号の行為を直接又は間接に惹起し又は容易にする行為
  • その他、当社が不適切と判断する行為

第10条 登録抹消等

  1. 当社は、会員が以下の各号のいずれかに該当し又は該当すると当社が判断した場合は、事前に通知することなく、送信情報の公開停止若しくは削除、本サービスの利用を一時的に停止、又は会員としての登録を抹消して本契約を解除することができます。また、当社は、上記判断に関する理由を開示する義務は負いません。
    • 本規約のいずれかの条項に違反した場合
    • 第4条第3項各号に該当することが判明した場合
    • 1ヶ月以上本サービスの利用がなく、当社からの問い合わせに対して、1ヶ月以上応答がない場合
    • その他、当社が本サービスの利用を適当でないと判断した場合
  2. 会員は、前項各号のいずれかに該当し、又は、該当すると当社が判断した場合は、当社に対して負っている債務の一切について期限の利益を失い、直ちに当社に対する全ての債務の履行をしなければなりません。
  3. 当社は、本条に基づき当社が行った行為により会員に生じた損害について一切の責任を負いません。

第11条 有効期間

  1. 会員は、当社所定の方法により、いつでも会員登録の抹消を申し出ることができます。
  2. 本契約の有効期間は、本サービスが終了又は会員登録が抹消されるまでとします。
  3. 本契約が終了した場合、当社は、送信情報を返還又は保管等する義務を負わず、会員に何らの通知等することなく、これを削除できるものとします。

第12条 本サービスの変更、中断、終了

当社は、事業上の理由、システムの過負荷・システムの不具合・メンテナンス・法令の制定改廃・天災地変・偶発的事故・停電・通信障害・不正アクセス、その他の事由により、事前の予告なくして、本サービスをいつでも変更、中断、終了することができます。当社は、上記各事由又はこれによる上記本サービスの変更、中断、終了によって会員に生じたいかなる損害についても、一切責任を負いません。

第13条 紛争処理及び損害賠償

  1. 会員は、本サービスの利用に関連して当社に損害を与えた場合、当社に対し、その損害を賠償するものとします。
  2. 会員が、本サービスに関連して第三者との間で紛争が生じた場合、会員は、直ちにその内容を当社に通知すると共に、会員の費用と責任において、当該紛争を処理し、その進捗及び結果を当社に報告するものとします。当社は、会員と第三者との間の紛争には、一切関与しません。
  3. 当社が、会員による本サービスの利用に関連して第三者との間で紛争が生じた場合、会員は、会員の費用と責任において、当該紛争を処理し、その進捗及び結果を当社に報告すると共に、当社が支払いを余儀なくされた金額その他の損害を賠償するものとします。

第14条 秘密保持

会員は、本サービスに関連して当社が会員に対して秘密に扱うことを指定して開示した情報について、当社の事前の書面による承諾がある場合を除き、開示目的以外に利用せず、また、第三者に開示しないものとします。

第15条 個人情報の取扱い

当社は、個人情報を、当社所定の「プライバシーポリシー」に基づき、適切に取り扱うものとします。

第16条 本規約の変更

  1. 当社は、その理由を問わず本規約をいつでも任意に変更することができるものとし、会員はこれに同意します。
  2. 当社が別途定める場合を除き、本規約の変更は、本サイトに掲載する方法によって会員へ通知します。
  3. 本規約の変更は、前項の通知の時点より効力を生じるものとします。
  4. 会員が本規約の変更を同意しない場合、会員の唯一の対処方法は、会員登録を抹消するのみとなります。

第17条 連絡

  1. 当社から会員への連絡は、書面の送付、電子メールの送信、または本サービス若しくは本サイトへの掲載等、当社が適当と判断する手段によって行います。当該連絡が、電子メールの送信又は本サービス若しくは本サイトへの掲載によって行われる場合は、インターネット上に配信された時点で会員に到達したものとします。
  2. 会員から当社への連絡は、当社所定の問合せフォームから、又は問合せ用メールアドレス宛に行うものとします。当社は、問合せフォーム又は問合せ用メールアドレス以外からの問い合わせについては、対応できません。

第18条 権利義務の譲渡

  1. 当社は、会員に対する債権を第三者に譲渡できるものとし、会員は、そのために会員の個人情報等が当該第三者に提供されることを承諾するものとします。
  2. 会員は、当社の事前の書面による承諾なく、本契約上の地位又は本サービスに基づく権利義務につき、第三者に対し、譲渡、移転、担保設定、その他の処分をすることはできないこととします。

第19条 完全合意

本規約は、本契約に係る当事者間の完全な合意を構成し、口頭又は書面を問わず、本契約に係る当事者間の事前の合意、表明及び了解に優先します。

第20条 分離可能性

本規約の規定の一部が法令又は裁判所により違法、無効又は不能であるとされた場合においても、当該規定のその他の部分及び本規約のその他の規定は有効に存続します。

第21条 準拠法

本契約の準拠法は、日本法とします。

第22条 管轄

本契約に関連して当社と会員との間で紛争が生じた場合、訴額に応じて東京地方裁判所又は東京簡易裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とします。

以上

2013年10月16日 制定

必須

個人情報保護方針

株式会社エリメントHRC(以下「当社」といいます。)は、当社が提供する各種サービス(以下、「本サービス」といいます。)における、お客様の大切な個人情報の取扱いについて、以下のとおりプライバシーポリシーを定め、その保護に万全を尽くします。

第1条 個人情報の定義

個人情報とは、個人に関する情報のうち、氏名、生年月日、電話番号、住所、電子メールアドレスなど、特定の個人を識別することができる情報(当該情報だけでは特定の個人を識別できなくても、ほかの情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別できるものを含みます。)をいいます。

第2条 クッキー・IPアドレス情報・端末識別番号等

  1. クッキー・IPアドレス情報・端末識別番号等については、当該情報単独で特定の個人を識別することができないため、当社では、個人情報とは認識していません。ただし、当該情報が個人情報と一体となって使用される場合には、当該情報も特定の個人を識別できるため個人情報とみなします。
  2. 本サービスでは、広告配信事業者が提供するプログラムを利用し、特定のウェブサイトにおいて行動ターゲティング広告(ウェブサイト閲覧情報などを元に、お客様の興味・関心にあわせて広告を配信する広告手法)を行っております。 その際、お客様のウェブサイト訪問履歴情報を採取するため、クッキーを使用しています(ただし、個人を特定・識別できるような情報は、一切含まれておりません。)。広告配信事業者は 当該クッキーを使用して、ウェブサイトへの過去のアクセス情報に基づいて広告を配信します。この広告の無効化を希望されるお客様は 広告配信事業者のオプトアウトページにアクセスして、クッキーの使用を無効にしてください。ただし、その場合、本サービスの一部の機能を利用できなくなる可能性があります。

第3条 個人情報の取得

当社は、当社が本サービスを提供するために必要な範囲で、お客様から提供して頂く方法又はお客様が本サービスを利用するにあたって当社が収集する方法によって、お客様の個人情報を取得します。当社は、適正に個人情報を取得し、偽り及びその他不正な手段等により個人情報を取得することはありません。

第4条 個人情報の利用目的

当社は、取得したお客様の個人情報を、当社と人材紹介契約を交わしている求人企業に応募するため、以下の利用目的で、又は当該利用目的の達成に必要な範囲で、利用をします。万一、利用目的の変更が必要となった場合には、その旨をお客様に通知又は公表します。

  1. 本サービスに関する登録の受付、本人確認等、本サービスの提供、維持、保護及び改善のため
  2. 本サービスの内容に関する情報、アップデート情報、イベント・キャンペーン情報、規約等の変更情報等の告知のため
  3. 本サービスに関するご案内、お問い合せ等への対応のため
  4. 本サービスに関する当社の規約、その他諸規程に違反する行為への対応のため
  5. 本サービスの利用に関する統計データを作成するため
  6. 今後の本サービスに関する企画、立案又は実施のため
  7. 当社又は第三者の広告の配信又は表示のため
  8. キャンペーン等に当選されたお客様に賞品等を発送するため
  9. その他マーケティングに利用するため

第5条 取得した個人情報の第三者提供、預託及び共同利用

今後、お客様に本サービスを提供するにあたり、当社と共同して業務を行うビジネスパートナーが必要な場合には、お客様の個人情報をそのビジネスパートナーと共同利用することがあります。この場合に当社は、利用目的、ビジネスパートナーの名称、情報の種類、管理者の名称について、お客様に公表した上で共同利用することとします。

【共同利用について】
利用目的   会員への求人提案の充実
名称     株式会社KaUPメディカルコンサルティング
       株式会社メディカル東友
情報の種類  会員情報

第6条 個人情報の開示、訂正及び利用停止等

  1. 当社は、お客様から、個人情報保護法の定めに基づき個人情報の開示を求められた場合には、個人情報保護法により当社が開示の義務がある場合に限り、お客さまご本人からの請求であることを確認の上で、遅滞なく個人情報の開示を行います。なお、個人情報の開示にあたっては、当社が別途定める手続きに従って開示手数料をお支払い頂く場合があります。
  2. 当社は、お客様から、(1)個人情報が真実でないという理由によって個人情報保護法の定めに基づきその内容の訂正を求められた場合、及び(2)予め公表された利用目的の範囲を超えて取り扱われているという理由又は偽りその他不正の手段により収集されたものであるという理由によって個人情報保護法の定めに基づきその利用の停止を求められた場合には、お客さまご本人からの請求であることを確認の上で、遅滞なく必要な調査を行い、その結果に基づき、個人情報の内容の訂正又は利用停止を行い、お客様に対してその旨を通知します。
  3. 当社は、お客様から、お客様の個人情報について消去を求められた場合には、当社が当該請求に応じる必要があると判断した場合に限り、お客さまご本人からの請求であることを確認の上で、遅滞なく個人情報の消去を行い、お客様に対してその旨を通知します。
  4. 前各項の請求に際しては、以下の内容その他当社所定の情報・資料を送付してください。
    • 氏名・住所・電話番号・メールアドレス
    • 請求内容・経緯・根拠資料
    • 本人確認資料
  5. 以下の各号のいずれかに該当する場合は、第1項及び第2項の請求に応じることができない場合があります。その際は、お客様に対してその旨を通知すると共に、理由を説明します。
    • お客様又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合
    • 当社の業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合
    • 法令に違反することとなる場合
    • お客さまご本人からの請求であることが確認できない場合

第7条 リンク

当社のウェブサイトからリンクされている当社以外の事業者が、そのウェブサイト上で個人情報の取得を行う場合がありますが、その際には本プライバシーポリシーは適用されることはなく、当社は当社以外の事業者が個人情報を取り扱うことに関し、なんら義務や責任を負いません。

第8条 問い合わせ窓口

本プライバシーポリシーに対するご意見、ご質問、その他個人情報の取り扱いに関するお問い合わせ及び第6条に基づくご請求は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

第9条 改訂

本プライバシーポリシーを改訂する場合は、改訂日及び改訂内容を速やかに当社のウェブサイト上で告知します。

以上

2013年10月16日 制定

必須