MSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)の仕事内容とは?やりがいや必要スキルなど詳しく解説
2022/10/03
2022/07/30
「MSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)」という職種への関心が、近年医療業界で高まっています。
この記事ではMSLとはどんな職種か、関心が高まっている背景、仕事内容、求める人物像などを解説。医療業界での転職を考えている方は、キャリアの選択肢としてチェックしてみてはいかがでしょうか。
この記事ではMSLとはどんな職種か、関心が高まっている背景、仕事内容、求める人物像などを解説。医療業界での転職を考えている方は、キャリアの選択肢としてチェックしてみてはいかがでしょうか。
話題のMSLってどんな職種?関心が高まっている理由って?詳しく解説します
医療業界で話題のMSLですが、どんな職種なのかわからないという方も多いのではないでしょうか。MSLの概要と関心が高まっている理由について解説いたします。
(1)MSLとはどんな職種なのか
MSLは「Medical Science Liaison」の頭文字を取った略称です。製薬企業や製薬企業などに営業・マーケティングのソリューションを提供するCSO企業に所属し、販売促進を目的とせずに、医学・薬学・科学的な観点から医療業界で影響力を持つ医師などの医療従事者「KOL(キーオピニオンリーダー)」に医療情報を提供。信頼関係を構築する職種です。
製薬企業などの企業と臨床現場との中立的な立場から情報提供をすることで、新しい治療法や最適な治療法を普及させる役割があります。また臨床研究や論文投稿のサポートも実施。医療の発展を支える職種です。
(2)MSLへの関心が高まっている理由
欧米においてはMSLの歴史は古く、50年以上前から一般的な職種です。日本でも2000年ごろから、外資系製薬企業を中心に、新薬開発から市販後の適正使用の推進までトータルにコーディネートを行う「メディカルアフェアーズ」機能を持つ組織が登場。それに伴いMSLが活躍し始めました。
2011年に臨床研究不正問題が発生すると、製薬企業は販売に重きを置くのではなく、患者中心の医療を実現するための活動にシフト。良質な情報提供のための体制づくりの一環として、外資・日系企業ともにMSLのニーズが拡大。急激にMSLの数が増加しました。
新卒採用においても、将来的にMSLへ育成することを視野に入れ、研究職の採用が活発になっているそうです。
(1)MSLとはどんな職種なのか
MSLは「Medical Science Liaison」の頭文字を取った略称です。製薬企業や製薬企業などに営業・マーケティングのソリューションを提供するCSO企業に所属し、販売促進を目的とせずに、医学・薬学・科学的な観点から医療業界で影響力を持つ医師などの医療従事者「KOL(キーオピニオンリーダー)」に医療情報を提供。信頼関係を構築する職種です。
製薬企業などの企業と臨床現場との中立的な立場から情報提供をすることで、新しい治療法や最適な治療法を普及させる役割があります。また臨床研究や論文投稿のサポートも実施。医療の発展を支える職種です。
(2)MSLへの関心が高まっている理由
欧米においてはMSLの歴史は古く、50年以上前から一般的な職種です。日本でも2000年ごろから、外資系製薬企業を中心に、新薬開発から市販後の適正使用の推進までトータルにコーディネートを行う「メディカルアフェアーズ」機能を持つ組織が登場。それに伴いMSLが活躍し始めました。
2011年に臨床研究不正問題が発生すると、製薬企業は販売に重きを置くのではなく、患者中心の医療を実現するための活動にシフト。良質な情報提供のための体制づくりの一環として、外資・日系企業ともにMSLのニーズが拡大。急激にMSLの数が増加しました。
新卒採用においても、将来的にMSLへ育成することを視野に入れ、研究職の採用が活発になっているそうです。
医療業界で注目のMSLの具体的な仕事内容って?詳しく解説
患者のための医療推進において重要な役割を持ち、医療業界でも年々注目が集まるMSL。転職者の方向けに、具体的な仕事内容をご紹介します。
(1)医学・科学情報の収集
医学・科学的な視点からSTL(Science Thought Leader:社外医科学専門家)と情報交換を実施。学会や論文を通して、最先端の医薬品の情報を幅広く集めて精査します。収集した情報を社内の関連部署へ提供し、事業に役立てます。
(2)医師をはじめとするKOLへの訪問・サポート
販促を目的とした活動はしないものの、MSLにとって医療従事者への訪問はメインの仕事といえます。タイムリーで質の高い医学情報の提供を通して、信頼を勝ち取り、間接的に自社製品や自社のブランディングをしていきます。
情報を提供するだけではなく、新しい治療法や医薬品の正しい使い方についてKOLとディスカッションするなど、KOLの活動をサポートします。
新薬の販売促進においてKOLの影響力は非常に大きいものです。多くのKOLと信頼関係を構築し、医学的な視点から効果をアピールすることで、製薬企業はスムーズに企業活動ができます。
(3)研究サポート
開発部門と連携をとりながら、自社製品の臨床試験のサポートや論文作成、学会発表、学会運営などを実施します。また、医師との共同研究の窓口も務めます。
その他、新薬が完成した際の導入プロセスのまとめ、グロバール関連部署との折衝、資料作成など、MSLの仕事は多岐にわたります。
(1)医学・科学情報の収集
医学・科学的な視点からSTL(Science Thought Leader:社外医科学専門家)と情報交換を実施。学会や論文を通して、最先端の医薬品の情報を幅広く集めて精査します。収集した情報を社内の関連部署へ提供し、事業に役立てます。
(2)医師をはじめとするKOLへの訪問・サポート
販促を目的とした活動はしないものの、MSLにとって医療従事者への訪問はメインの仕事といえます。タイムリーで質の高い医学情報の提供を通して、信頼を勝ち取り、間接的に自社製品や自社のブランディングをしていきます。
情報を提供するだけではなく、新しい治療法や医薬品の正しい使い方についてKOLとディスカッションするなど、KOLの活動をサポートします。
新薬の販売促進においてKOLの影響力は非常に大きいものです。多くのKOLと信頼関係を構築し、医学的な視点から効果をアピールすることで、製薬企業はスムーズに企業活動ができます。
(3)研究サポート
開発部門と連携をとりながら、自社製品の臨床試験のサポートや論文作成、学会発表、学会運営などを実施します。また、医師との共同研究の窓口も務めます。
その他、新薬が完成した際の導入プロセスのまとめ、グロバール関連部署との折衝、資料作成など、MSLの仕事は多岐にわたります。
医療業界でMSLとして活躍するために必要な4つのスキルとは
MSLはKOLに対して専門的な医学情報を提供し、組織の立ち上げフェーズにも関わる職種のため、中途採用の場合は即戦力として活躍できる高いスキルが必要です。
(1)高い専門性
MSLは社内外において専門家と医学・科学の情報交換とディスカッションをすることで、KOLに新しい情報や知見を提供します。そのため、Ph.D.(薬学または自然科学分野)もしくはM.D.(メディカルドクター)と同等の高い専門性が必要です。
特にがんをはじめとする腫瘍や糖尿病といった分野においては、スペシャリストが求められています。さらに、常に最先端の情報を把握する必要があるため、学び続ける姿勢も要求されるでしょう。
(2)コミュニケーションスキル
製薬企業を代表してKOLと接するため、高いコミュニケーションスキルや確かなビジネスマナーが必要です。医学界のトップクラスで活躍する医師と医学的なディスカッションをする機会が多いため、円滑に会話するスキルが求められます。さらに、専門領域や医学的な知見のない人に向けて、わかりやすく説明する力も必要です。
(3)語学力
海外の論文を読む機会が多く、英語の論文を深く理解する読解力は必須。海外の担当者とコミュニケーションをとる機会が多いため、英会話スキルも求められます。特に論文読解スキルは、内容が正しいかを精査し、医師に情報を提供できるレベルが必要です。
(4)倫理観
利益を優先するのではなく、患者を第一に考えて仕事ができる、高い倫理観が求められます。
(1)高い専門性
MSLは社内外において専門家と医学・科学の情報交換とディスカッションをすることで、KOLに新しい情報や知見を提供します。そのため、Ph.D.(薬学または自然科学分野)もしくはM.D.(メディカルドクター)と同等の高い専門性が必要です。
特にがんをはじめとする腫瘍や糖尿病といった分野においては、スペシャリストが求められています。さらに、常に最先端の情報を把握する必要があるため、学び続ける姿勢も要求されるでしょう。
(2)コミュニケーションスキル
製薬企業を代表してKOLと接するため、高いコミュニケーションスキルや確かなビジネスマナーが必要です。医学界のトップクラスで活躍する医師と医学的なディスカッションをする機会が多いため、円滑に会話するスキルが求められます。さらに、専門領域や医学的な知見のない人に向けて、わかりやすく説明する力も必要です。
(3)語学力
海外の論文を読む機会が多く、英語の論文を深く理解する読解力は必須。海外の担当者とコミュニケーションをとる機会が多いため、英会話スキルも求められます。特に論文読解スキルは、内容が正しいかを精査し、医師に情報を提供できるレベルが必要です。
(4)倫理観
利益を優先するのではなく、患者を第一に考えて仕事ができる、高い倫理観が求められます。
MSLならではのやりがいやキャリアパスについて、詳しく解説
高い専門性やスキルを要求されるMSLですが、その分やりがいや将来性は充分。それぞれ解説します。
(1)MSLのやりがいとは
MSLの主なやりがいを3つ紹介します。
・KOLに正しい医学情報を提供できる
自社の医薬品の販促を目的としていないため、KOLに本当に必要な医療情報を提供できます。KOLのなかには忙しい人も多く、学会への参加や論文を読むことが難しいケースも。そういったKOLにとって、最先端の医療情報を提供し、必要に応じてディスカッションができるMSLは非常に頼りになる存在です。KOLへのサポートを通して、よりよい医療に貢献できるのは、MSLならではのやりがいです。
・新薬開発に携われる
新薬の治験や臨床研究などに携われるため、自分の仕事が薬物治療の発展に貢献している実感が得られます。新薬の開発は多くの患者にとって希望となるものであり、大きなやりがいを感じられるでしょう。
・組織の立ち上げに携われる
MSLはまだ新しい職種のため、組織の立ち上げや業務設計などにも携われる可能性が高いです。大きな裁量のもと仕事をしたい方には、非常にやりがいのある職種です。
(2)MSLのキャリアパス
MSLのキャリアパスは、製薬企業とCSO企業どちらに所属するかで、大きくわかれます。
製薬企業の場合、同じ専門ジャンル内でMSLとしてのキャリアや、MA(メディカルアフェアーズ)部門のマネジメントなどのキャリアが考えられます。さらに、開発部門で活躍するケースもあるでしょう。
CSO企業の場合は、派遣期間が満了すると別の製薬企業や部署に派遣されるため、幅広い領域で経験を積むチャンスがあります。
いずれにしても、MSLは将来的にさらにニーズが増す職種で今後も注目されていくことでしょう。
(1)MSLのやりがいとは
MSLの主なやりがいを3つ紹介します。
・KOLに正しい医学情報を提供できる
自社の医薬品の販促を目的としていないため、KOLに本当に必要な医療情報を提供できます。KOLのなかには忙しい人も多く、学会への参加や論文を読むことが難しいケースも。そういったKOLにとって、最先端の医療情報を提供し、必要に応じてディスカッションができるMSLは非常に頼りになる存在です。KOLへのサポートを通して、よりよい医療に貢献できるのは、MSLならではのやりがいです。
・新薬開発に携われる
新薬の治験や臨床研究などに携われるため、自分の仕事が薬物治療の発展に貢献している実感が得られます。新薬の開発は多くの患者にとって希望となるものであり、大きなやりがいを感じられるでしょう。
・組織の立ち上げに携われる
MSLはまだ新しい職種のため、組織の立ち上げや業務設計などにも携われる可能性が高いです。大きな裁量のもと仕事をしたい方には、非常にやりがいのある職種です。
(2)MSLのキャリアパス
MSLのキャリアパスは、製薬企業とCSO企業どちらに所属するかで、大きくわかれます。
製薬企業の場合、同じ専門ジャンル内でMSLとしてのキャリアや、MA(メディカルアフェアーズ)部門のマネジメントなどのキャリアが考えられます。さらに、開発部門で活躍するケースもあるでしょう。
CSO企業の場合は、派遣期間が満了すると別の製薬企業や部署に派遣されるため、幅広い領域で経験を積むチャンスがあります。
いずれにしても、MSLは将来的にさらにニーズが増す職種で今後も注目されていくことでしょう。
この記事が気に入った場合は
Xへポストをお願いします