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MRを目指す方必見!取得しておくべき資格について徹底解説

MRを目指している方にとって取得すべき資格があるのか気になっている方も多いでしょう。
実際に取得すべき資格があるのか、取得しておくことでキャリア形成上、役立つのかなどを解説していきます。

MRになるために必須となる資格はあるのか?

MRになるために必須となる資格はあるのか?
MRは医薬品情報担当者ということで、情報収集に必要な知識が豊富であるほど優秀な人材として認められるでしょう。但し、医療従事者のような国家資格はありません。

製薬会社の就職試験に合格すればMRとして活躍することができます。時折MRは、薬剤師と同じ業務内容なのではないかと思われることがありますが、実際は得意とする専門性や知識量など様々な違いがあります。
薬剤師は基本的に医薬品を処方する業務を行うため、国家資格に指定されています。

一方、MRは開発された新薬の情報提供を積極的に行って認知を広めるのが主な業務です。従って、MRになる際に必要な学歴や国家資格は一切ありません。

ただし、採用する企業によっては応募資格が設けられており、学歴の制限や入社後に取得が必要となる可能性が高い資格がある場合があります。

【基本的にMRを募集している企業は応募条件が指定されていることがある】

まずMRポジションに応募する前に大切なことは、企業ごとの応募資格を確認することです。学歴は大学卒業以上を応募資格の条件としていることが多く、大学を卒業していない人はそもそもMRに応募する資格を満たしていません。


従って、応募資格を満たすために最低でも大学を卒業している必要があるばかりか、人気が高い大手製薬会社は倍率が高いです。ただし、大学を卒業しているだけでは他の応募者に差をつけられてしまう可能性が高いため、入社難易度はかなり高いでしょう。

MR認定試験とは?

MR認定試験とは?
MRになるために必要な資格は一切ありませんが、ほぼ必須となるのがMR認定試験です。これは多くの製薬会社に入社した後にMR認定試験の取得を最優先されることが義務付けられているからです。

MR認定試験とは公益財団法人MR認定センターが主催しているもので、MRに必要な専門知識を客観的に評価するためにあります。つまり、MR認定試験を取得している方は必要な専門知識を持っていることが認められるため、ほぼ取得が必須となるでしょう。

もちろんMR認定試験を取得していなくてもMRになることができるとはいえ、就職後に取得が義務付けられている上に病院によっては資格を取得している証拠となるMR認定証がないと入館できないこともあります。

MR認定センターが調査したMR白書2020では、2020年3月3日時点で、MR認定証の取得者は56,058人、習得していない人は1,100人です。つまり、ほぼ全ての人がMR認定試験を取得していることになります。

【MR認定試験の概要について】

MR認定試験は2008年度までMR認定センターに登録している人しか受験資格がありませんでしたが、2009年度からは、以下の条件を満たすことで誰でもMR認定試験の受験資格が得られるようになりました。

1.MR認定センターに登録している企業に在籍している人
<受験資格を得る条件>
在籍する製薬企業またはCSO企業で導入されている教育課程を受講・修了する。

2.MR認定センターに登録している企業に在籍していない人
<受験資格を得る条件>
認定センターの教育研修施設で基礎教育(300時間)を受講・修了する

<MR認定証交付条件>
試験に合格した後に導入教育(実務教育150時間)を修了し、MRとしてMR経験(6ヶ月)が必要となる。


なお、合格率は2019年12月に行われたMR認定試験の受験者数が2,133人(再受験者数503人)、合格者は1,584人(再受験者数220人)、合格率は74.3%(新規受験者は83.9%、再受験者は43.7%)となっています。

MR認定センターのこれまでの試験結果によると、他の年度もほぼ似たような結果なので、全体の合格率は7割、新規受験者なら8割、再受験者なら4割と、新規受験者の方が合格率が高いです。

試験科目は医薬品情報、疾病と治療、MR総論に分かれており、全ての科目で一定以上の水準を満たすことで合格できます。なお、医師、歯科医師、薬剤師のいずれかの資格を取得している人は医薬品情報と疾病と治療の科目が免除されるため、先にそれらの資格を取得するのも良いでしょう。

【薬剤師の免許を取得するのもおすすめ】

薬剤師の免許を取得することで、MR認定試験の科目が免除されるのもあります。MRと薬剤師はとても似通っているところがあるため、薬剤師として知識がMRに役立てられるのが大きなポイントです。

薬剤師の免許を持っていることもMRとして就職する際のアピールポイントになるため、薬剤師の免許の取得も目指してみてはいかがでしょうか。

MRになるのに有利な学校や学部はある?

MRになるのに有利な学校や学部はある?
MRは理系に有利なので文系出身者が目指すのは難しいと思われるかもしれませんが、実際はそんなことはありません。元々MRになるために必要な免許や資格は一切なく、学部や学校に関係なくMRになるチャンスは誰にでもあります。

特にMRとして勤務している人の中には文系出身の人もいるので、文系や理系に関わらずMRが目指せるのがポイントです。

また、学部でおすすめなのは薬学部です。薬剤師を目指す際に最もおすすめできる学部ですが、MRは医療用医薬品のスペシャリストなので薬学に関する専門知識が必ず必要になります。MRとした働くために必要な専門知識が学べるのが薬学部のメリットなので、MR認定試験の取得を目指すためにも薬学部を選択するのがおすすめです。

【MRになった後も勉強が欠かせない】
MRは需要も将来性もあるものの、企業にとっていつまでも必要とされる人材であるためには、日々の勉強が欠かせません。

新たに開発される新薬の情報について誰よりも熟知するために情報収集が欠かせませんし、日々医薬品のアップデートが行われていることも重要です。常にどんな医療情報が舞い込んでくるのかアンテナを張って敏感に察知しなければならず、新しい症例に関する情報にも対応しなければなりません。

医師や医療従事者、各病院や診療所、クリニックなどに正しい情報を知らせるためにはMRとしての努力が求められます。

まとめ

まとめ
MRとして就職する際に必須となる免許や資格は一切ありません。とはいえ、ほとんどの製薬企業は採用後にMR認定試験の取得が義務付けられているため、遅かれ早かれMR認定試験の資格を取得することになります。

幸いにも、MR認定試験の合格率は全体の7割、新規受験者なら8割と高めなので、しっかりとMRに求められる専門知識等を身に付けていれば合格できるでしょう。しかし、事前に受験資格を満たしていなければ試験に挑むことができないため、先に受験資格を満たすことが大切です。