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医師免許を活かして転職できる仕事とは?臨床以外の道をご紹介

「医師免許を活かせる職業=臨床医」というイメージがあるかもしれません。しかし、臨床医以外でも医師免許を活かせる仕事はたくさんあります。医師免許を取得したり、臨床現場で診察したりするなかで修得した医学的知見やスキルなどは、多くの場で必要とされています。

この記事では、医師免許を活かせる臨床医以外の仕事をご紹介します。

医師免許を活かせる臨床医以外の仕事とは?代表的な7つをご紹介

医師免許を活かせる臨床医以外の仕事とは?代表的な7つをご紹介
医師免許を活かせる臨床医以外の仕事のうち、代表的な職業を7つご紹介します。

(1)研究医
研究医は大学や研究機関などで、医学に関する研究をする職業です。例えば「がんの治療」の研究をしている場合、がんの治療にどのような薬剤が有効なのかを実験などを通して調べ、学会で発表します。大学勤務の研究医は学生教育も仕事のうちです。

患者と直接顔を合わせる機会はありませんが、多くの人の健康や命を救う仕事です。

(2)医系技官
医系技官とは、厚生労働省に所属する公務員です。医学の専門家として、保険医療や公衆衛生といった面から制度づくりをリードします。医師または歯科医師の免許を取得していることが条件となります。

医師としての専門性に加え、プロジェクトを推進するためのマネジメント能力など、幅広いスキルが必要となるでしょう。

(3)矯正医官
矯正医官とは、犯罪や非行により刑務所や少年院などの矯正施設に収容されている人へ診療や健康管理を行います。単に医師として仕事をするだけではなく、社会復帰を視野に入れサポートします。

時間にゆとりがあり、公務員でありながら兼業が許可されています。大変なこともありますが、医療を通して社会を守るというやりがいがあります。

(4)製薬会社のメディカルドクター
製薬会社のメディカルドクターの主な業務内容は、新薬開発時の臨床試験計画書やプロトコルの作成、文献の分析、有害性の評価など多岐にわたります。医学的知見を活かして、新薬開発を支える重要なポジションです。

患者と接する機会はあまりありませんが、新薬開発に成功すれば、病気に苦しむ多くの人を救うことができます。

給与やワークライフバランスもよい仕事ですが、医師免許や臨床経験などに加え、英語力や他業種と仕事をするためのマネジメント能力も必須です。

(5)保険会社の社医
生命保険会社に勤務し、加入希望者の持病の有無や健康状態を確認する「診査」や、人間ドックの結果などの書類をもとに保険加入の可否や保険料を検討する「引き受け査定」、死亡保険請求用診断書や入院・手術証明書から保険金支払いの正確性や公平性を評価する「支払い査定」を行う職業です。
生命保険会社の経営は、加入者が支払う保険料で成り立っています。社医は、医学の知見を活かし公平性や妥当性などを担保することで、裏方として生命保険会社の経営を支える職業です。必要なスキルは医師免許と2年程度の臨床経験と、医師からすれば難しい条件ではありません。

ワークライフバランスがとりやすく、充分な収入が得られます。

(6)医療系ベンチャー企業
医療現場のデジタル化を背景に、医療用webシステムやアプリ、AIといった医療とITを掛け合わせたビジネスを展開するベンチャー企業が増えています。

医学知識の提供や監修だけではなく、プログラミング技術を身につけて医師が開発に携わるケースもあります。会社員として勤務するだけではなく、起業して経営に携わる医師も少なくありません。

(7)コンサルタント
医療機関の経営や開業支援に携わる医療系コンサルティング会社では、医師を積極的に採用しています。医師が持つ医学知識や医療業界の知見、高い論理的思考能力、課題解決能力が業務に役立つためです。また、医師免許を持ち臨床を経験したコンサルタントはクライアントの信頼を得やすいという面もあります。

その他、弁護士、タレント、作家など、医師免許や医学の知見、臨床医経験を活かし、他の分野で活躍する方は多数います。

医師免許を活かして臨床医以外に転職するメリット3選をご紹介

医師免許を活かして臨床医以外に転職するメリット3選をご紹介
臨床医以外の仕事に転職することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。代表的なものを3つご紹介します。
(1)ハードワークから解放される
臨床医の多くは、極めて多忙な毎日を送っています。入院患者の担当、外来診察、当直勤務、オンコール対応など業務量が多く、長時間残業や休日出勤が常態化しているケースも少なくありません。

臨床医以外の仕事に転職した場合は、基本的に時間にゆとりができ、ワークライフバランスがとれるようになる可能性が高いです。

(2)人間関係のしがらみから解放される
医師の世界は狭いので、人間関係のしがらみが強く、上下関係が厳しい傾向にあります。特に医局の場合、教授を頂点としたピラミッド構造があり、何かと気を遣う場面も多いでしょう。臨床医以外に転職することで、人間関係の悩みを解消できるかもしれません。

(3)臨床医とは違うやりがいを得られる
臨床医として患者を治すのは、非常にやりがいがあります。しかし、臨床医以外の仕事に転職することで、違う種類のやりがいを得られることも多いでしょう。

コンサルタントであればクライアントの改善に貢献する喜びを感じられ、外資系の製薬会社のメディカルドクターであれば英語スキルを活かせます。

知らないと後悔?臨床医以外に転職するデメリットとは

知らないと後悔?臨床医以外に転職するデメリットとは
臨床医以外に転職した場合、働き方や仕事内容が多く変わります。転職後に後悔しないためにデメリットをしっかり知っておきましょう。

(1)給与が下がる可能性がある
臨床医以外の仕事に転職した場合、給与が下がってしまうリスクがあります。例えば医療系ベンチャー企業の中には、臨床医ほどの年収を提示できない企業もあるでしょう。給与が下がる転職の場合は、本当にその年収で生活を維持できるかなどよく検討することをおすすめします。

(2)臨床に戻るのが難しい
一般的には一度臨床を離れてしまうと、臨床医として再スタートするのは難しいと言われています。医師は専門性が高い仕事なので、臨床から離れると診療スキルが低下するためです。
臨床に戻る可能性があるのなら、兼業できる仕事に転職し、フリーランス医として週1日くらい臨床医を続けるのがよいでしょう。

(3)自由度が下がる
医療現場では医師がトップとして、メンバーをリードするケースが多いです。しかし、他の職場では事情が違います。

公務員であれば官公庁の方針に従う必要があります。また、企業の多くは利益を生む職種の地位が高い傾向にあり、医師は裏方的な存在である場合も少なくありません。臨床医よりも自由度が下がり、窮屈に感じるケースもあるでしょう。

まとめ

まとめ
医師が医師免許を活かせる仕事は、臨床以外にもたくさんあります。医師の持つ医学的知識を必要とする場は多く、製薬会社のメディカルドクターや生命保険会社の社医、官公庁、コンサルティング会社などさまざまです。

臨床医以外の転職は、仕事内容や働く環境ががらりと変わるため、入念なリサーチが必要です。メリット・デメリットを見極めて、マッチする転職先を探しましょう。

医師免許を活かして転職する場合は、医療業界に特化した転職サイトを利用するのをおすすめします。一般的な転職サイトと比べ、医師免許を活かせる求人が豊富にあり、効率的に転職先を見つけられる可能性が高いです。
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