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初心忘るべからず
初心忘るべからず

初心忘るべからず

医療法人社団惟心会/株式会社フェアワーク 理事長/社長吉田 健一

医療法人社団惟心会/株式会社フェアワーク
理事長/社長
吉田 健一

千葉大学医学部を卒業後、精神科医のキャリアを歩んだ吉田社長。35歳のときにクリニックを開業し、その傍ら、参議院事務局や国土交通省などの中央省庁ほか、約20社の民間企業で産業医としても活動してきた。2015年からストレスチェック事業などを手掛け、2019年に株式会社フェアワークを設立。健康経営のためのトータル組織サーベイ『FairWork survey』を提供している。事業の先進性が認められ、2021年9月には、経済産業省後援 HRテクノロジー大賞「注目スタートアップ賞」を受賞している。


キャリアにおける成功体験は、医師としての修業時代に上司や先輩といったメンターに恵まれたことと、起業家としてチャレンジングな機会に数多くに出会えたこと、と語る吉田社長。医師と起業家どちらの面でも、充実したキャリアを歩んできた姿が伺える。

 

キャリアにおける成功体験は、医師としてはメンターに恵まれたこと、起業家としてはチャレンジングな機会に数多く出会えたことです。

千葉大学医学部を卒業後、東京医科歯科大学精神科に入局、外科と神経内科のローテーションを経て千葉市幕張の精神科医療センターに配属になりました。同院より医科歯科の精神科医局に、若手ドクターが欲しいという要望があり、たまたま千葉大学出身の私が行くことになったのですが、素晴らしい体験でした。計見一雄センター長をはじめ、創設メンバーが前線で活躍されていて、精神科救急医療に情熱をもって取り組む上司や先輩が多くいらっしゃいました。志の高い先生方にご指導いただけたのは幸運でしたし、恵まれていたと思います。

「社会復帰を目指す患者さんのお手伝いをしたい」という思いから、2008年に35歳でクリニックを開業しました。医師が開業する年齢としては若いのですが、もともと事業家的なことをしたいという想いがあったように思います。また当時のアルバイト先のクリニックの先生が30代前半で開業された方で、「法人を大きくしたいとか、次の展開を考えているなら若いうちに開業した方がいい」と助言をいただいていました。父が獣医師で、20代後半で動物病院を開業していたこともあり、比較的早めに開業に踏み切ったんです。

千葉よりも東京の方がビジネスパーソンが多いと考え、当時はまだ周辺にメンタルクリニックがなかった、江東区の豊洲で開業しました。地域の皆さんに喜ばれますし、精神科医療とはこういうものだ、と知ってもらえる意味は大きいと思いました。また、社会復帰をサポートするなら産業医としての経験や知識があった方がよいと考え、産業医の資格を取得し、最終的には大手企業や中央省庁とのご縁をいただきました。

起業家としての経験で大きかったのは、ストレスチェック事業です。2014年に労働安全衛生法が改正され、翌年からストレスチェックが義務化されました。ストレスチェックのスタート時には、システム会社に依頼してシステムを構築し、職員数4万5千名の国土交通省をはじめとして、中央省庁の業務をいくつか受注しました。非常に大きなチャレンジでしたが、社員みんなで必死に頑張ってやり遂げました。

その後、2019年に株式会社フェアワークを設立し、健康経営のためのトータル組織サーベイ『FairWork survey』を提供しています。取り組みが認められ、2021年に経済産業省後援 HRテクノロジー大賞「注目スタートアップ賞」を受賞するなど、充実した活動ができています。

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